勇者「死神のご加護がありますように。」その2

勇者「死神のご加護がありますように。」その1

勇者「死神のご加護がありますように。」その3

勇者「死神のご加護がありますように。」その4 【完結】

249:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 20:22:24 ID:NB3Sx1JI

勇者「お前ら正座しろ」

魔法使い「で、ですがここ砂漠の上・・・」

勇者「せ・い・ざ」

魔法使い「・・・はい」

戦士「あぁ・・・」

勇者「さて、問題です。何故お前らは正座させられてるんでしょうか」

戦士「・・・はい」アツイ

勇者「はい、戦士君」

戦士「水を飲みすぎて何度も勇者に街まで戻って貰い迷惑をかけてるから」

勇者「それもあるが今回は目を瞑る。次」

魔法使い「・・・はい」アツイ

勇者「はい、クソガキ」

魔法使い「く・・・煙草がなくてイライラしてるから」

勇者「お前水禁止な」

魔法使い「えぇっ!?」

250:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 20:26:28 ID:NB3Sx1JI

勇者「お前ら本気でわかってないのか

魔法使い「・・・」

戦士「・・・」

勇者「はぁ・・・。だったら教えてやるよ」

勇者「何で毎晩毎晩俺のテントに入ってくるんだよ!!」

魔法使い「・・・え? そんなことですか?」

戦士「器が小さいな君は・・・」

勇者「しばくぞお前ら」

252:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 20:32:14 ID:.g0zcwRo

魔法使い「だって砂漠の夜は寒いじゃないですか」

勇者「だから勇者七つ道具2を売って温かい布団を買ったじゃねえか!!」

魔法使い「え!? あれ売っちゃったんですか!?」

勇者「あぁ。重いし扱いづらいしな」

戦士「本音は?」

勇者「弾買う金がねえ」

魔法使い「煙草の買いすぎですよ・・・」

戦士「だから言ったじゃないか。私は布団なんていらないと」

勇者「ふざけんな。俺は一人でゆっくり寝たいから買ったんだよ。なのにお前らのせいでむしろ暑苦しいんだよ」

戦士「だったら移動魔法でテントに送り返せばいいじゃないか」

魔法使い「そ、そうですよ!!」

勇者「ガキ。お前は黙ってろ」

魔法使い「何でですか!!」

勇者「今回は珍しくお前よりも戦士が悪いからだ」

魔法使い「・・・え?」

254:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 20:40:53 ID:.g0zcwRo

戦士「私の何が悪いというのだ」

勇者「ったりめえだろ!! 何度もテメエをテントまで送り返したのになんで何度も戻ってくんだよ!!」

戦士「私は諦めが悪いからな」

勇者「ガキみてえに黙って寝てるならまあ100歩譲って許したよ」

魔法使い「戦士さん・・・何したんですか・・・」

戦士「はて」

勇者「はて、じゃねえよ!! 何ちゃっかりベルト外そうとしてんだよ!!」

魔法使い「なっ/// 何してるんですか戦士さん!!」

戦士「魔法使いちゃんはまだしも私は合法だ。ならいいじゃないか」

勇者「よかねえよ、アホ」

戦士「それにしても何なんだ、あのベルトは? 妙にゴツゴツしてて外せないし」

勇者「俺の特製ベルトだからな。こんな時用に作ってんだ。そう簡単には外せねえよ。諦めな」

戦士「・・・まあ仕方ない。勇者に嫌われては元も子もない。潔く静かに横で寝るよ」

魔法使い「そうしてください」

勇者「だから一人で寝かせろつってんだろ」

255:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 20:44:38 ID:.g0zcwRo

戦士「しかし君の移動魔法は本当に便利だね。自分と体に触れている物ならどこへでも飛ばせるのか

魔法使い「あ、確かにそれ気になりますね」

勇者「どこへでもってわけじゃねえよ。・・・説明しなきゃダメか?」

戦士「できれば」

勇者「じゃあやだ」

戦士「・・・・・・」

魔法使い「・・・・・・」

勇者「・・・はぁ。わかったよ。言えばいいんだろ、言えば」

魔法使い「最初からそうしてくださいよ」

戦士「君は本当に素直じゃないな」

勇者「黙れ。はぁ・・・長くなるが途中で寝るんじゃねえぞ」

戦士「うむ。心得た」

魔法使い「はい!!」

勇者「特に魔法使い」

魔法使い「名指しですか!?」

256:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 20:51:05 ID:2BkhApyQ

勇者「いいか、耳の穴かっぽじって聞けよ。勇者様の偉大なる話だ。こんな高尚な話し他じゃ聞けねえからな」

戦士「うむ」

勇者「あー。まあ移動の種類さえ知ってりゃ十分だろ」

魔法使い「え、種類があるんですか?」

勇者「いいから黙って聞いてろ馬鹿。まあ、馬鹿のお前にわかるかどうかは知らんがな」

魔法使い「馬鹿にしないでください!!」

戦士「それで種類というのは?」

勇者「あぁ。その種類ってのは4つに分かれんだ。視界、記憶、距離、対象といった4つだ」

魔法使い「それぞれどう違うんですか?」

勇者「今から言うっての。まず視界だな。これは視界内のある特定の位置に移動、転送する方法だ。これが一番魔力の消費も少ない」

戦士「ふむ」

魔法使い「・・・??」

勇者「やっぱりわかってねえじゃねえか。馬鹿。簡単に言や俺が敵の攻撃を躱す時に使ってる奴だ」

魔法使い「あぁ。なるほど。だったら最初からそう言ってくださいよ」

勇者「むしろさっきの説明でわかんねえのはお前くらいだよ」

257:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 20:56:31 ID:2BkhApyQ

勇者「次に記憶だ。もう最初から馬鹿にわかるように言うがこれは俺がわざわざ街に戻って水を取りに行く時に使ってる奴だ」

魔法使い「なるほど」フムフム

戦士「やっぱりそれも怒ってるじゃないか・・・」

勇者「そりゃだるいからな。もちろん一回でも見たことがあるとこにしか使えないからな。記憶が曖昧でも駄目だ」

戦士「なるほど。しかしすごいな。それでは毎回街をしっかり覚えてるというのか」

勇者「んなことしてたら頭がパンクしちまうだろうが。入口だけ覚えてりゃいいんだよ」

戦士「それは随分要領がいいな」

勇者「何年使ってると思ってんだよ。嫌でも手の抜き方くらい覚えるわ」

戦士「そういうものか」

勇者「根本が真面目なお前にはわからんか知れないがな。んで次に距離だ。これは一番簡単だが危険なやつだな」

魔法使い「え? 簡単なのに危ないんですか?」

勇者「簡単な物が安全で安心とは限らねえんだよ。物を得るのには物を盗るのが一番楽だがその後の事を考えたら安心は出来ねえだろ?」

魔法使い「なるほど・・・」

258:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:01:03 ID:2BkhApyQ

魔法使い「でも距離はどこが危険なんですか?」

勇者「わかんねえからってすぐ人に聞くんじゃねえよ。ちっとは自分で考えろ。考える力を養え」

魔法使い「・・・うむむ?」

戦士「・・・そうか。なるほどな」

勇者「戦士はわかったか」

魔法使い「え? 本当ですか?」

勇者「流石だな。誰かとは大違いだ。お前は選んで正解だったよ」

魔法使い「誰のことを言ってるんですか!!」

勇者「逆に誰だと思うんだよ」

魔法使い「・・・わかってますよーだ」イジイジ

戦士「私は二人旅でもいいんだぞ?」

魔法使い「それは駄目です!!」

勇者「ああ。それはダメだ。あまりにも危険すぎる。主に俺の貞操が」

魔法使い「・・・ほっ」

戦士「ふふっ。それは残念だ」

259:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:07:22 ID:0INA/jvA

勇者「じゃぁ一応答え合わせと行こうか」

戦士「あぁ、そうだな。まず簡単な理由は場所などを特に思い描かなくても距離さえ設定すれば自動でそこまでたどり着くからだろう」

勇者「ほう。んで?」

戦士「危険な理由だがそれは長所でもある距離を設定するだけという点だろう」

魔法使い「どういうことですか?」

勇者「馬鹿は黙ってろ」

魔法使い「うぅ・・・」

戦士「まあまあ。で、何故かといえばそれ以上でも以下でもないからだ」

魔法使い「???」

戦士「あー、魔法使いちゃん? もしその設定した先に大きな岩があったらどうする?」

魔法使い「・・・あ!! とっても危険です!!」

戦士「そういうことだよ」

魔法使い「なるほど・・・」

勇者「ちなみに城に侵入した時にはそれを使った」

魔法使い「何してくれてるんですか!?」

260:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:13:34 ID:LgHRpJCQ

勇者「無事だったからいいじゃねえか。結果オーライだろうが」

魔法使い「死んでたらどうするつもりだったんですか!? というかどうやって位置を計算したんですか!?」

勇者「目算」

魔法使い「・・・命があって良かったです、私」

戦士「よく無事だったな・・・」

勇者「まっ、慣れだ慣れ。お前も一々剣降る時に角度だなんだ考えねえだろ?」

戦士「そういうものか」

勇者「そういうもんだ。んで、最後が対象だ。ぶっちゃけこれがいっちゃんダルい」

魔法使い「え? そうなんですか?」

勇者「あぁ。特に対象が動くものだったりしたらな。戦闘ではよくこれを使うがな」

魔法使い「あ、敵の内部から攻撃するあれですか?」

勇者「その通りだ。馬鹿でもわかる説明出来るとは・・・やっぱり俺はすげえな」

魔法使い「正解したのに馬鹿にされるんですか!?」

戦士「しかし何故だ?」

勇者「言うなればすべての複合だからな。移動魔法の集大成みたいなもんだ」

262:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:19:35 ID:G8UUZRHE

戦士「なるほど・・・。確かに言われてみればな。視覚で相手を選び、それを記憶。そして貫くための距離を考えなくてはいけないのか」

勇者「そういうこった。頭も魔力も一番使うからな」

魔法使い「そうだったんですか・・・。移動魔法もなかなか大変だったんですね・・・」

勇者「だから俺をあまり酷使させるんじゃねえよ」

魔法使い「勇者様も私をライター替わりに使ってるじゃないですか」

勇者「ライター買うぞ」

魔法使い「それはもう、馬車馬のように使ってください!!」

戦士「ところで君の言ってたジッポだかはどうしたんだ? 相当いい物だったんだろ?」

勇者「あー。なくしちまった」

魔法使い「・・・またですかぁ? 本当に仕方ないですねぇ、勇者様はぁ」ニコニコ

勇者「俺は物持ちがわりいんだよ」

戦士「フフッ。聞くだけ野暮だったかな」

勇者「まっ、最初の質問に答えるなら知らねえところへの移動はほぼ不可能だな。それこそ正確な距離がわかってれば別だがな」

戦士「だからいきなり魔王城に行かないわけか」

勇者「そういうこった」

263:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:24:08 ID:G8UUZRHE

魔法使い「はい!! 勇者様質問です!!」

勇者「時間の無駄。却下」

魔法使い「ちょ、ちょっと!! 酷くないですか!? かなりまともな質問ですって!!」

勇者「・・・はぁ。なんだよ、言ってみろよ」

魔法使い「前の村あるじゃないですか? あの時って勇者様の記憶の景色と魔法を使った時の景色が違ったじゃないですか? なのになんでちゃんとした場所についたんですか?」

勇者「・・・魔法使いが・・・まともな質問・・・だと」

魔法使い「ちゃんとそう言ったじゃないですか!!」

勇者「まぁ答えるとすればあれは記憶と距離を使ったからだな。あそこのあたりに大きな木があったろ? そこからおおよその距離で跳んだんだよ」

魔法使い「・・・なんでわざわざそんな面倒くさい真似をしたんですか? まるで村が焼けるのを知っていたかのように?」クスッ

戦士「フフッ。そこは聞かないであげなよ」クスッ

勇者「久々に試したかっただけだよ。いいだろ。どうでも。おらっ、さっさと行くぞ」

魔法使い「あ、勇者様!!」

勇者「あん? なんだよ」

魔法使い「水がなくなっちゃいました!!」

勇者「干からびろ」

264:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:29:35 ID:G8UUZRHE

_____
___
_

勇者「着いたな」

戦士「ふぅ・・・。しかし暑かったな・・・」

魔法使い「あぁ・・・干からびます・・・。水・・・、水・・・」

戦士「しかし門が閉まっているな・・・。どうしたのだろうか・・・」

勇者「ま、あそこに見張りの兵がいることだし聞きゃいいじゃねえか」

戦士「それもそうだな」

勇者「じゃあ頼むぜ、戦士」

戦士「・・・別にいいが何故君が聞かないんだ」

勇者「いや、俺コミュ症だから」

戦士「どの口が言う」

勇者「この口」

戦士「私の口で塞いでやろうか。そうすれば喋れるようになるかもしれんぞ」

勇者「もっと喋れんくなるは馬鹿」

266:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:34:21 ID:G8UUZRHE

戦士「すまない、ここを開けてもらえないか

兵1「ならん!! ここから先は虫の一匹も通すことができん!!」

戦士「一体何故だ?」

兵2「今この国は鎖国をしておるのだ!! 余所者を入れることなどできん!!」

魔法使い「勇者様、鎖国ってなんですか?」

勇者「首の付け根あたりにあるやつ」

魔法使い「それは鎖骨です」

戦士「何をやってるんだ君たちは・・・」

兵1「何!? 勇者だと!?」

勇者「ん、ああ。俺が勇者だ。よろぴく」

魔法使い「気持ち悪いですよ、勇者様」

兵2「だったらなおさらダメだ!! 誰が勇者など通すか!!」

勇者「・・・あん?」

戦士「・・・何故だ?」

兵1「王様の命令だ。それ以上でも以下でもない」

267:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:39:44 ID:5l/n1r/c

魔法使い「・・・勇者様ここの王様になにか迷惑をかけたんですか

勇者「なんで最初から俺が悪いって決めつけんだよ」

魔法使い「だったらなんだって言うんですか」

勇者「俺の格好良さに嫉妬してるんだろ。Shit!」

魔法使い「なんで急に英語なんですか・・・。でもここを通れないと先に進めませんよ・・・」

兵2「さあ、さっさと諦めて帰るんだな!!」

兵1「もうここに立ち寄るな!!」

魔法使い「こんだけ嫌われてたら話し合いもできなさそうですしね・・・」

戦士「仕方ないか・・・。どこか迂回出来るところでも探して・・・」

勇者「・・・はぁ。お前らは馬鹿かよ。さっきの説明はなんのためにしたんだ?」ポンッ

魔法使い「ちょ、ちょっと勇者様っ/// 頭に手を置いてどうしたんですか///」

戦士「・・・そうだったな」

勇者「そういうこった。見張りご苦労さん。じゃあな」ヒュン

兵1「なっ!? き、消えた!?」

兵2「い、一体どこに!?」

268:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:45:13 ID:FsuX8SbA

勇者「はーい、到着でーす」ヒュン

魔法使い「えぇ!? ちょっと勇者様これ不法侵入じゃないですか!?」

勇者「いいんだよ。バレなきゃ犯罪じゃねえんだよ」

戦士「・・・相変わらずチートのような能力だな」

勇者「そりゃ勇者だからな。強くなきゃいけねえだろ」

戦士「・・・まぁそうだな」クスッ

勇者「そんなことより・・・平和が!! 平和が俺を呼んでいる!!」ダッ

魔法使い「はぁ・・・。本当にこの人は・・・」

戦士「あはは、まあまあ」

「侵入者だ!! 捕えろ!!」

勇者「何!? どこだ!?」キョロキョロ

魔法使い「私達ですよ、勇者様」

戦士「ちっ。もうバレたというのか」

勇者「そりゃ勇者の紋章外してなかったらな」

戦士「何で外さなかったのだ!?」

269:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:51:23 ID:Ad6xuYVg

勇者「いや、だってワッペン」

魔法使い「もうそれはいいですから!! 何気に入ってるんですか!!」

戦士「遊んでる場合ではない!! 来るぞ!!」

勇者「あぁ・・・。俺にはやらなきゃいけないことがあるからな・・・。さっさとかたを付けるぞ!!」

戦士「セリフは格好いいんだがな・・・」

魔法使い「タバコの為ですからね・・・」

兵1「貴様よくも舐めた真似を・・・」

勇者「んなもん突破される方がわりいんだろ」

兵2「自分の不始末は自分でかたを付ける!!」

勇者「出来るもんならやってみな!!」ヒュン

兵1・2「「」」クルッ

キンッ

戦士「なっ!! 二人共一斉に後ろを!!」

勇者「ありゃ? バレてる感じ?」

兵1「残念だったな!! 沈黙魔法!!」キュイン

271:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 21:57:57 ID:2BkhApyQ

魔法使い「そんな!! 兵士さんが魔法を!? こうなったら火術!! ・・・あれ

戦士「なっ!! まずい!! 沈黙魔法をされたら!!」

勇者「・・・・・・っ!?」

戦士「いや、喋れるから。そういう効果じゃないから」

勇者「ぷはっ。なんだちげえのか」

兵2「だが残念だったな!! これでもう貴様は魔法を使えない!!」

勇者「あん? なんだそんなことかよ」ニヤッ

兵1「・・・なぜそんなに余裕があるのだ!!」

戦士「勇者!!」

魔法使い「流石勇者様です!! まだ勝ち筋があるのですね!!」

勇者「残念だったな。そう簡単に俺はやられたりしねえよ!!」

魔法使い「お願いします!! 勇者様!!」

勇者「参った。降参だ」プラーン

魔法使い「・・・・・・・・・は?」

272:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:05:29 ID:lkO0ds/o

「「今だ!! 確保!!」」

勇者「ちょ、おい、痛えって。もっと優しくしろよ」

魔法使い「な、なにしてるんですか勇者様!!」

戦士「そうだ!! なんで諦めたんだ!!」

勇者「いや、だって俺移動魔法使えないと平均以下の能力だし」

戦士「なっ、なっ」

兵2「こっちのやつらも確保しろ!!」

「「はっ!!」」

魔法使い「え、あ、ちょっと!! やめてください!!」

戦士「くそっ!! 離せ!!」

「ええい!! 大人しくしろ!!」

勇者「そうだそうだ」

魔法使い「あなたはどっちの味方ですか!!」

274:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:10:54 ID:lkO0ds/o

兵1「こいつらを牢に閉じ込めておけ!!」

「「はっ!!」」

勇者「あー。なんか懐かしい・・・この感じ・・・」

魔法使い「言ってる場合ですか!! どうするんですか!!」

勇者「そりゃお前、豚箱に入れられるに決まってんだろ」

魔法使い「その後ですよ!!」

勇者「まぁそれは追々考えりゃいいだろ」

戦士「君は捕まるのに慣れすぎだ・・・」

「いいからとっとと歩け!!」

勇者「あ、おい、ちょっと待ってくれよ。その前に煙草買わせてくれよ。もう我慢できねえんだよ」

「黙れ!! そんな時間はない!!」

勇者「あ、おい、馬鹿!! 俺の平和が!! 俺の平和があああああ!!」ズルズル

魔法使い「自分の心配より煙草の心配ですか・・・」

戦士「ふざけてる場合じゃないはずなんだがな・・・」

275:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:17:18 ID:DwRe0wc2

ガチャン!!

兵3「ここで大人しくしてろ」

勇者「おーい、見張りさんよー。わざわざ手錠なんかつけんなよ。左手が下げれなくてだるいんだが」

兵3「捕まった奴が文句言うんじゃねえよ。じゃあな」スタスタ

勇者「おい、晩飯はいつ出るんだ?」

兵3「明日の朝まで我慢してな」スタスタ

勇者「おいおい、まじかよ。行っちまったし」

「ちょっと勇者様ああああ!! どうするんですかああああ!!」

勇者「お、なんだ、お前ら近くに居るのか。おーい、元気かー」

「そんなわけないじゃないですかああああああああ!!」

勇者「そんだけ叫べりゃ元気だろ」

「しかし、どうするんだ、勇者? 武器も取り上げられてしまった」

276:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:21:55 ID:DwRe0wc2

勇者「そうだな。俺の勇者様セットも取り上げられちまったしな」

「だったらどうするつもりだ。このままでは捕らえられたままか、下手すれば殺されることだってあるぞ?」

「えええええ!! 殺されちゃうんですか!?」

勇者「まあまあ。落ち着けって。ちょっとは俺を見習えよ」

「それは勇者様がおかしいんです!!」

勇者「まあマイホームだしな。あぁ、やっぱり良いな、ここは。冷たい床、臭い部屋。たまんねえ」

「そんなこよりもだな、一体どうするつもりだ、お前は」

勇者「どうするも何も、なーんもしねえよ。寝て朝飯を待つだけだ。タダ飯が食えるなんて願ったり叶ったりじゃねえか」

「勇者!!」

勇者「まぁまぁ。今は黙って寝ようぜ。果報は寝て待てってな。じゃっ、おやすみ」

「お、おい勇者!!」

勇者「・・・・・・」

「ほ、本当に寝たのか・・・こいつは・・・」

「・・・仕方ないですね。私達もやることがないですし寝ますか。・・・こんなとこで寝れるとは思えませんが」

「あぁ、ここで寝られるやつの気がしれないよ・・・」

277:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:25:53 ID:DwRe0wc2

_____
___
_

兵3「おい、起きろ。朝飯だ」

勇者「・・・ん? おぉ、もうそんな時間か。久々に一人だからぐっすり寝れたぜ」

兵3「いいからさっさと飯食いな。早くかた付けたいしな。ほら、お前らも食いな」

勇者「そうだぞ。ちゃんと食わねえと動くときに動けねえぞ」

「・・・はぁ、全く」

勇者「しかし靴履きながら寝たから足痺れちまったぜ。・・・よっと、脱げた。片手だと脱ぐのも大変だな」

兵3「そりゃかわいそうにな」

勇者「そう思うなら水持ってきてくれねえか? 喉カラカラなんだよ。おかわり」

兵3「はぁ・・・仕方ねえな。ちょっと待ってろ」スタスタ

勇者「さんきゅー。はぁ。しかし不味そうな飯だな。腹一杯食うためにベルトも外さんとな」カチャカチャ

兵3「お前は喋ってないと死ぬのかよ、うるさいやつだ」

勇者「生まれて来るとき口から出てきたらしいからな。俺は」

兵3「ははっ、そりゃ傑作だ。ほらよ、水だ」

279:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:31:02 ID:NB3Sx1JI

勇者「おぉ、お前いい奴だな。国の兵士にもこんな奴が居たのか」カチャカチャ

兵3「まあな。ていうか今の王が気に入らねえっていうのもあるけどな」

勇者「おいおい。兵士がそんなこと言っていいのかよ? お前もこっちの仲間入りだぜ?」カチャカチャ

兵3「内緒で頼むぜ。水やったんだからそれくらい許せよ」

勇者「あぁ。それは構わねえけどな。ていうか何が気に入らねえんだよ、王の」ポトッ

兵3「いや、お前らは知ってるだろうがこの国今鎖国してるだろ。そのせいで物資が入ってこねえしな。全く。嫌になるぜ」

勇者「そら大変だ。いいとこねえじゃねえか。王様」カチャカチャ

兵3「そうとも言い切れねえんだがな。この砂漠の国に水が入ってるのは今の王のおかげだしな。まっ、どういう仕組みかは俺にもわからんがな」

勇者「ふーん」カチャ

兵3「っていうかお前さっきからカチャカチャうるせえな。どんな食いか・・・!?」

勇者「情報提供ありがとよ。感謝してんぞ」

兵3「な、なんで手錠外れて・・・ぐっ」スパッ

勇者「安心しろ。お前は殺さねえよ。気が合いそうだしな」

兵3「な・・・おま・・・zzz」

280:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:36:32 ID:Aqnii3vY

「勇者様!! どうしたんですか!?」

勇者「ちょっと黙ってろ・・・よっと」カチャカチャ・・・カチャッ

戦士「一体なにがあったんだ・・・って勇者!? 何故出れた!?」

勇者「おぉ、元気そうで何よりだ。はいはい、とりあえず説明はあとは。今開けるから待ってろ」カチャカチャ

戦士「それは一体・・・」

勇者「それもあとで説明する・・・っと、よし。扉は開いたな。今手錠外すから待ってな」カチャッ

戦士「あ、あぁ」

勇者「ちょちょいの・・・ちょいっと。よし、オッケーだぞ」カチャカチャ・・・カチャッ

戦士「す、済まない。助かった」

勇者「なんのなんの。さっ、じゃぁ行くか」

戦士「そうだな」

魔法使い「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!! 華麗にスルーしないでくださいよ!!」

勇者「えー。お前も助けなきゃ駄目?」

魔法使い「ダメですよ!!」

281:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:40:15 ID:Aqnii3vY

_____
___
_

魔法使い「なんで私にこんな酷い対応するんですか!!」

勇者「昔から言うだろ。好きな子ほど意地悪したくなるって」

魔法使い「なっ、なっ///」

戦士「勇者。私はマゾヒストだ。どんどん意地悪してくれ」

勇者「テメエはテメエで何言ってんだよ」

魔法使い「戦士さんが壊れていく・・・」

戦士「目標の為にはどんな犠牲も厭わないのだよ」

魔法使い「もっと方法を考えてください!!」

戦士「ところでこれは一体どういうことなのだ?」

魔法使い「そうです!! 何なんですか、それは!!」

勇者「あん? どれだよ。見張りを眠らせた物か? それとも鍵を開けたものか?」

魔法使い「全部ですよ!!」

勇者「注文の多いやつだな」

282:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:44:59 ID:g/Gdp/Js

戦士「しかし私も気になる。一体何なんだ

勇者「まあ、あれだ。全部勇者7つ道具だ。説明終わり」

魔法使い「短すぎですよ!!」

勇者「うるせえな。見張りが起きんだろ。沈黙魔法(物理)かけてやろうか?」

魔法使い「な、何をするつもりですかっ」ビクッ

勇者「ぶん殴る」

魔法使い「ガキ大将ですか!!」

戦士「勇者。頼む。教えてくれ」

勇者「へいへい。わーったわーった。ピッキングセット、睡眠薬、簡易ナイフだよ」

魔法使い「で、ですがいつそんなものを手に入れたんですか?」

戦士「そうだ。勇者様セットは取られたではないか」

勇者「・・・なんか他の人に勇者様セット言われるとイラってくるな」

283:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:49:52 ID:g/Gdp/Js

勇者「あのなぁ。俺がみすみす捕まるようなやつに見えるか? 捕まることに関してはプロだぞ

魔法使い「そんなプロ嫌ですよ」

戦士「全くだ」

勇者「いいか、プロって言うのはな、いつどんなとき何が起きてもいいように準備してんだよ。それがプロとアマの違いだね」

魔法使い「しかも急に語りだしましたし・・・」

戦士「得意分野だけやたら喋るタイプなのかもな」

勇者「兎に角俺は常に捕まることを想定して準備してんだ」

魔法使い「頼もしいですけどそれはどうなんですかね・・・」

戦士「じゃあ一体どこにそんなものを隠し持ってたのだ?」

勇者「一つはお前が前に気にしてたところだよ」

魔法使い「それって・・・。ちょ、勇者様っ/// なんて所に隠してるんですか///」

勇者「お前は何想像したんだよ」

戦士「魔法使いちゃんは思春期だね」

284:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 22:53:35 ID:g/Gdp/Js

魔法使い「じゃ、じゃぁ他にどこがあるって言うんですか!!///」

勇者「お前が何を想像したのかは知らんが間違いなくそこではねえよ」

戦士「・・・・・・そうかベルトか」

魔法使い「・・・ふぇ?」

勇者「御名算」

魔法使い「・・・あ、そういえば勇者様のお手製だって言ってましたね」

戦士「なるほど・・・。分厚かったのはそのためか」

勇者「そういうこと。まあ、睡眠薬はそこじゃねえけどな」

魔法使い「え? じゃ、じゃぁ今度こそ・・・////」

勇者「だから絶対違うっての」

戦士「では一体どこに隠してたというのだ?」

勇者「もうメンドクセーから答えるが靴ん中だ」

魔法使い「う、うわあぁ」

勇者「テメエ臭そうだとか思ったろ。嗅がすぞこら」

魔法使い「お、思ってないですってば!!」オロオロ

285:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 23:00:48 ID:1LepI8.s

戦士「しかしすごいな・・・。よくそこまで色々と思いつくもんだ」

勇者「褒めても何も出ないぞ」

戦士「いや、むしろ出させてあげよう」

勇者「黙れ変態」

戦士「褒め言葉として受け取っておくよ」

魔法使い「でもどうやってその睡眠薬を見張りさんに飲ませたんですか?」

勇者「誰が一回でも飲ませたっつた。水で麻酔薬を溶かしナイフをちょっとつけといただけだよ」

戦士「なるほど、それで斬りつければ相手の体に回るということか。しかし色々と隠し持ってるものだ、君は」

魔法使い「ほ、他にも何か体に隠してるんですかっ!?」

勇者「ああ。俺は歩く兵器だからな」

魔法使い「じゃ、じゃあ逆の靴には何が入ってるんですか?」

勇者「あ、こっちはコンドー○」

魔法使い「勇者様のアホオオオオオオオ!!」

286:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 23:08:17 ID:lrYrO0Kg

「あ、あの」

勇者「・・・あん? おい、お前ら。何か言ったか?」

戦士「いや、私は何も言ってないが」

魔法使い「はい。私もです」

勇者「そうか。じゃあ空耳か」

「あ、あのっ!!」

勇者「あん? どこだ?」

魔法使い「あっ!! 勇者様こっちです!! ここに誰か捕らえられてます!!」

「お、お願いです!! お願いがあるんです!!」

勇者「あん?
なんだ。捕まってんのか。だったら俺は関係ねえな。さっさと行くぞ」

「そ、そんなっ・・・」

魔法使い「勇者様!! ですが!!」

戦士「・・・いや、残念だがこれは勇者の言う通りだ」

魔法使い「せ、戦士さんまで。なんでですか!!」

287:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 23:12:40 ID:lrYrO0Kg

戦士「それは・・・」

勇者「いいか、クソガキ。ここに居るってことはまともな人間じゃねえんだよ」

魔法使い「で、でもとてもそんな人には!!」

勇者「・・・あのなぁ。そいつの見た目がどうでもあれ犯罪者なの。ここはそんな甘い場所じゃないの。わかる? 経験者が言ってんだ」

戦士「そういうことだよ、魔法使いちゃん。君は余りにも人を信じすぎだ」

魔法使い「・・・そうですね」

勇者「珍しく物分りがいいじゃねえか。だったらさっさと行くぞ」

魔法使い「・・・はい」

「お、お願いです!! 待ってください!!」

勇者「はぁ・・・。あんたもしつこいね。お前に構ってる暇はないの。さっさとここから脱出したいの。わかる?」

戦士「そういうことだ。残念ながらな」

「私のことはいいです!! ですから姉を助けてあげてください!!」

勇者「だーれが犯罪者の言うことなんざ聞くかよ」

戦士「・・・いや、この子は」

288:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 23:17:02 ID:lrYrO0Kg

「お願いです!! このままだと今日処刑されちゃうんです!! 私は置いていっても構いません!! ですから姉をお願いします!!」

戦士「・・・勇者。この子は」

勇者「いい奴だって言いたいのか? 100歩譲ってそうだったとしたって俺には関係ないね」

戦士「だが・・・」

勇者「それとも何か? また命を掛けて守るとでも言うのか? テメェの命を捨ててまで助けるやつかよ?」

戦士「い、いや、そういうわけではないのだが・・・」

勇者「変わらねえんだよ。事は一刻を争うんだ。なのにこいつの為に貴重な時間を使うつもりか? 時は金なりだぜ。ガキの頃に習わなかったのか」

戦士「・・・・・・」

勇者「そういうことだ。こいつがどんな奴だろうと関係ないね。こいつは赤の他人だ。自分の命が最優先だろうが。お前らにこいつが命かける程の価値があんのかよ」

魔法使い「それは・・・」

戦士「・・・そうだな。その通りだ」

勇者「テメエらはホイホイ助けすぎなんだよ。死んだほうが良い命だってあるんだよ」

魔法使い「勇者様・・・」

289:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 23:22:55 ID:q7LiiB3g

勇者「そういうことだ。残念だったな。お前も姉貴も一緒にお陀仏だ。よかったじゃねえか。天国で仲良くな。いや、ここに居るってこたぁ地獄か」

「お願いです・・・。私はいいです・・・。だからお姉ちゃんだけは・・・」

勇者「はぁ・・・。やれやれ、どうして肉親がそんなに大事かね。俺にはわからんね。俺は肉親を殺してでも生き残りたいがね」

魔法使い「・・・・・・・・・」

戦士「勇者・・・それは・・・」

勇者「何でだよ。それが普通じゃないのかよ。むしろお前らこそ綺麗事ばっか並べてて疲れないのかよ? 素直に生きるのが一番だぜ?」

「・・・私は本気です」

勇者「・・・あん?」

「・・・私はどうなっても構いません。何をされても構いません。ですからお願いします。一生のお願いです」

勇者「・・・ほぉ~何をされてもって言ったな」ニヤッ

「はい。嘘偽りのない言葉です」

290:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 23:27:35 ID:q7LiiB3g

勇者「だったら俺がお前を助けたらやらせろ」

魔法使い「・・・なっ!!」

戦士「勇者!! 君は何を言ってるんだ!!」

勇者「いやぁ、よく見りゃなかなか可愛い顔してるしよ。胸もでかいしな」

魔法使い「だ、だからって!!」

戦士「やっていいことと悪いことがあるぞ!!」

勇者「知るかよそんなもん。なんか勘違いしてるかも知れねえが俺はもともとこっち側の人間だ。何しようと勝手だろ」

戦士「だ、だからって!!」

勇者「幸いゴムもあることだしなぁ。心置きなくできるってわけよ」

魔法使い「で、ですが!!」

「構いませんよ」

魔法使い「・・・え?」

「私は構いません」

勇者「・・・あぁ、そうかい」ニヤッ

292:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 23:33:16 ID:ddUkNNXw

「それで姉が助かるのならば安いもので

勇者「ギャハハ!! そうかよ!! そいつはいいぜ!! とんだ淫乱野郎だな!!」

「・・・神よ。申し訳ありません。ですがここはお見逃しください」

勇者「死神の前で神頼みとは洒落た真似してくれるねぇ!!」

魔法使い「ダメですよ!! そんな自分を簡単に売っては!!」

「・・・いえ。いいのです。これが運命だったのでしょう」

勇者「・・・グダグダ言ってんじゃねえよ。さっさと脱ぎな」

「・・・・・・わかりました」

勇者「早くしなっ!!」

「・・・はい」スッ

勇者「イイねぇ!! その恥ずかしそうな顔!! そそるねえ!!」

魔法使い「・・・いい加減にしてくださいっ!!」ドンッ

勇者「あ、おい、馬鹿っ!!」

カランカランカラン・・・

「・・・・・・え?」

293:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 23:39:17 ID:CK8pOJDg

魔法使い「・・・え

勇者「おい、こら、クソガキ!! テメエのせいでピッキングセットが転がってちまったじゃねえか!!」

戦士「・・・・・・ほぅ」クスッ

勇者「クッソ!! ここからじゃ届かねえし時間もねえ・・・。チッ。仕方ねえ、さっさと行くか」

魔法使い「・・・勇者様!!」

勇者「このクソガキ!! 俺の楽しみを邪魔しやがって!! ここから抜け出したらタダじゃおかねえからな!!」

魔法使い「・・・はいっ!! 勇者様!!」

「あ、あの・・・」

勇者「しゃべりかけんな!! もう時間がねえんだよ!! ほらっ、さっさと行くぞ!!」

戦士「・・・あぁ、そうだな」

魔法使い「・・・はいっ!!」

勇者「ちっ。あと少しだったってのによお!!」

ダッ

「・・・・・・・・・」

「・・・死神様。ありがとうございます」

294:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 23:44:37 ID:/Qn0ESaM

戦士「・・・何が転がっていったって

勇者「あん? ピッキングセットに決まってるだろ。見てたろ、お前も」

戦士「私にはどう見ても放り投げたようにしか見えなかったがな」

勇者「んなわけあるか!! クッソ!! 久々にボインが拝めると思ったのによ!!」

魔法使い「ひ、久々!? ちょっと勇者様!! どういうことですか!!」

勇者「テメエは黙ってろクソガキっ!!」

戦士「そんなに見たいなら私は構わんが?」

勇者「誰がお前のペチャパイなんか見るか」

戦士「おやおや、それは残念だ」

勇者「クッソ。イライラする。誰か殺さなきゃ気が済まねえ・・・」

戦士「・・・何が死神だ。聞いて呆れるよ」

勇者「あん? いいんだぞ? 契約を早めてここでぶっ殺してやっても?」

戦士「君がそれで悦べるなら本望さ」

勇者「けっ。歪んでんな。テメエは」

戦士「ああ。お互いにな」

295:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/05(月) 23:51:53 ID:ADZKIySQ

兵4「脱走囚発見!! ただちに捕えろ!! 殺しても構わん!!」

「「「「はっ!!」」」」

魔法使い「た、沢山来ました!!」

勇者「ちぃ!! つくづくついてねえなあ、今日は!!」

戦士「何、死神は憑いているじゃないか」

勇者「憑いてるんじゃねえよ。俺が飼ってんだ」

戦士「やれやれ。何を言ってるんだか」

魔法使い「勇者様は臭いですね」

勇者「黙れクソガキ!! 靴の匂い嗅がせんぞ!!」

魔法使い「す、すみません!!」

戦士「さて、翼の折れた死神さんはどこまで戦えるかな」

魔法使い「神頼みでもしといた方が良いんじゃないですか? さっきの方みたいに」

勇者「・・・あぁ。そうだな」

勇者「死神のご加護がありますようにってな!!」ダッ

313:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 21:50:54 ID:loF028Nk

兵4「総員かかれ!!」

「「「「はっ!」」」」

勇者「ったく、たかだか俺しか動けねえのに何人で来んだよ。数の暴力反対。いじめっ子かお前らはよ」

戦士「言ってる場合か。倒さなくてはどうにもならんぞ」

勇者「だからってお前は武器もない、ガキは魔法使えない、俺は人並み以下だぜ」

戦士「くっ」

勇者「はぁ・・・。俺がどこまで戦えるかなっ」スパッ

キンッ!!

兵5「馬鹿め。どこから手に入れたか知らないがそんな短い刀でどうするつもりだ」

勇者「本当にな」

兵5「ふんっ!!」ブンッ

勇者「あぶねっ。殺す気かよ」ヒョイッ

魔法使い「勇者様後ろ!!」

兵6「死になっ!!」ブンッ

勇者「っぶね!! 不意打ちとは卑怯な!!」ヒョイッ

315:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 21:57:53 ID:2taD8x8k

兵6「お前には言われたくないね」

勇者「そりゃどうも」

兵7「いつまで躱してられるかな。さっさと諦めた方が身のためだぜ」

勇者「もう待ってらんねえんだよ!! 俺は煙草が吸いてえんだよ!!」

兵8「残念だったな。その願いは叶わずに終わりそうだな!!」ブンッ

勇者「ちっ!!」ヒョイ

兵5「こっちもだ!!」ブンッ

勇者「がっ!!」

魔法使い「勇者様!!」

兵6「やぁ!!」ブンッ

勇者「ぐっ!!」

戦士「勇者!!」

勇者「黙れ。こんなのカスリ傷だ」

兵4「ふんっ・・・。いつまでその強がりを言ってられるかな」

勇者「そっちこそいつまでその威勢が持つかな。さっ、根比べと行こうぜ」

314:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 21:57:14 ID:2taD8x8k

_____
___
_

勇者「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

兵4「勇者よ。随分ボロボロになったな」

勇者「・・・なに。こんなの俺の肺に比べりゃまだまだ綺麗だよ」

兵4「ふんっ。よくこの状況を見てそんなことが言えるな」

魔法使い「そんな・・・」

戦士「囲まれてる・・・」

兵4「残念だったな。もうツモだ」

勇者「流局ってわけには・・・いかねえよな」

兵4「そういうことだ。死になっ!!」バッ

兵5「はあっ!!」バッ

ズバッ!!

勇者「・・・アホが。むしろこれを待ってたんだよ!!」

兵5「うわあああああああああああ!!」ドクドク

317:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 22:07:39 ID:hPKgrNIA

兵4「な、なにっ!?」

勇者「戦士!!」カランカラン・・・

戦士「こ、これは兵士の剣・・・。まさか最初から彼は・・・」

勇者「おいおい。お仲間を斬るとは兵士の風上にもおけねえな」

兵5「あっ・・・あっ・・・」

兵4「ち、違う!! わざとではない!!」

勇者「知るかよ、そんなこと。わざとでもわざとじゃなくても殺人は殺人なの。わかる?」

兵4「そ、そんな俺は!!」

勇者「戦士!!」

戦士「やあああああああああ!!」ズバッ

兵6「がああああああああ!! 腕があああああああ!!」カランカラン

勇者「よっと」スパッ

兵7「ぐっ・・・あ、あれ・・・・・・zzz」パタッ

戦士「はあああああああああ!!」ズバッ

兵8「ぐわあああああああああああああ!!」カランカラン

318:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 22:14:11 ID:qIhLMayY

勇者「さて、場の流れが変わちまったようだな。兵士さんよ」

兵4「そ、そんな・・・俺は・・・俺は・・・」ブツブツ

勇者「あー、駄目だこりゃ。完全にイッちまってんな。仲間殺しちまっただけだろ。何をそんなに気に病むことがあるんだよ」

戦士「・・・・・・・・・・・・」

兵4「違う・・・俺は悪くない・・・俺は悪くない・・・」ブツブツ

勇者「ちっ。うるせえな。少し黙ってろ」スパッ

兵4「俺は・・・俺は・・・・・・zzz」

勇者「一応他のやつらも寝かせとくか」スパッ スパッ

兵8「がっ、がっ、がっ・・・・・・zzz」

兵6「うわああああああああ・・・あああ・・・あぁ・・・zzz」

戦士「・・・彼は眠らせなくていいのか」

兵5「あっ・・・あっ・・・」ドクドク

勇者「必要ねえだろ。直に死ぬ。ほっといてもいいだろ」

戦士「・・・・・・勇者。頼む。寝かせてあげてくれ。せめて死ぬときくらい安らかに逝かせてあげてくれ」

勇者「・・・はぁ」

319:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 22:19:35 ID:qIhLMayY

戦士「・・・済まない。身勝手なお願いだとはわかっている」

勇者「俺的には苦しんで姿がそそるんだが・・・まぁ飽きたしいいか」

戦士「・・・ありがとう。勇者」

兵5「あっ・・・あっ・・・」ピクッ・・・ピクッ・・・

勇者「おいおい、酷い面してんな。そんなに生きたかったのかよ。残念だったな。お前の物語はこれで御終いだ。残念でした。ほらよっ」スパッ

兵5「あっ・・・あっ・・・あ・・・・・・zzz」ドクドク

勇者「・・・さて、行くか」

戦士「・・・・・・あぁ、そうだな」

魔法使い「・・・・・・はい」

「回復魔法!!」キュイン

戦士「なっ!! 援軍か!?」

魔法使い「勇者様!!」

勇者「よく見ろアホども」

320:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 22:24:20 ID:qIhLMayY

戦士「・・・って、さっきの」

魔法使い「良かった!! 無事だったんですね!!」

「皆様大丈夫でしたか!? 大変です、そんなに怪我をなされて!! 回復魔法!!」キュイン

勇者「おぉ。傷が引いていく。こりゃいい」

戦士「・・・・・・良かった。彼は辛い思いをしないで済むのだな。済まない。助かったよ」

「いえ、私の方こそありがとうございました」ペコッ

勇者「無事出たらヤらせてもらうけどな」

魔法使い「勇者様!!」

勇者「それよりピッキングセット返せよ。もう使わねえだろ」

「あ、はい。本当にありがとうございました」

勇者「知るかよ。俺は落としちまったんだからよ」ジャラッ

戦士「君は本当に素直じゃないね」

魔法使い「って、何かポケットに他にも入ってません?」

勇者「ん? ああ、手錠持ってきた」ジャラッ

魔法使い「なんで持ってきたんですか!?」

321:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 22:30:31 ID:qIhLMayY

勇者「捕まった記念として取っとこうかなって」

魔法使い「なんの記念ですか!! 嫌ですよそんな記念!!」

勇者「だって勿体無いじゃん。捨てるの」

魔法使い「物を捨てれないタイプですか!!」

勇者「そんなことよりお前姉貴はどうしたんだよ。やっぱり助かるためのハッタリか?」

「ち、違います!! それが既に牢屋の中が空になっておりまして・・・」

魔法使い「あ、じゃあ無事脱出できたんですかね!!」

戦士「・・・・・・いや、それは」

勇者「馬鹿かお前は。今頃きっと処刑台の上だ」

魔法使い「そ、そんな!!」

「っ!!」ダッ

戦士「あっ!! 君!!」

322:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 22:36:22 ID:qIhLMayY

魔法使い「勇者様!! 私たちも早く追いかけないと!!」

勇者「は? なんでだよ。知るかよ。俺らはさっさとここを出るぞ」

魔法使い「で、でも助けてもらったじゃないですか!」

勇者「あのなぁ、魔法の使えないお前、移動魔法の使えない俺が行ってどうにかなるもんじゃねえだろ。精々戦士が使えるくらいだろ」

戦士「・・・・・・だったら私は行こう」

勇者「あん?」

魔法使い「え?」

戦士「私は彼女に助けられた。体の怪我はもちろん、心の方もな」

魔法使い「え? それってどういう・・・」

勇者「ふーん。だったら勝手に行けばいいじゃねえか。俺はさっさとここから出るぞ」

戦士「あぁ。そうさせて貰うよ」

魔法使い「ま、まさかまた死んでもいいなんて・・・」

戦士「いや、それはない。私は生きて帰ってくる。だから先に行っててくれ」

魔法使い「・・・・・・私も行きます」

戦士「え? だが・・・」

323:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 22:42:37 ID:qIhLMayY

魔法使い「確かに私は何もできないですし居ても足で纏いになるかもしれません」

戦士「だったら」

魔法使い「でもこれはあれです!! 戦士さんが自ら死にに行かないように監視するためです!!」

戦士「・・・そうか。じゃぁ頼むよ」クスッ

魔法使い「はい!! 任せて下さい!!」

勇者「そうかよ。じゃあな。俺は行くぜ」

戦士「・・・あぁ、無事でな」

魔法使い「はい!! あとで会いましょうね!!」

勇者「人の心配してる場合かよ。ほら。さっさと行け」

戦士「あぁ!!」

魔法使い「勇者様も頑張ってくださいね!!」

ダッ

勇者「・・・やれやれ。どうしてあいつらはあんなに死に急ぐかね・・・」

勇者「まっ、俺には関係ないがな」

勇者「さて、俺は煙草でも買ってこよー」ルンルン

324:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/06(火) 22:47:23 ID:qIhLMayY

戦士「おい!! 君!!」

「え? あ、先ほどの。どうしたのですか?」

魔法使い「私たちもお姉さん助けるのに協力しますよ!!」

「で、ですが!!」

戦士「君は姉を助けたいのだろ? だったら形振り構ってる暇はないのではないか?」

「・・・・・・そうですね。すみません、お願いします」

戦士「何。私も助けられたからね。おあいこだ。任せろ。君は私が守る」

魔法使い「せ、戦士さん!!」

戦士「・・・無論、私も死ぬ気は更々ないがな」

「・・・・・・戦士さんは男らしいですね」

戦士「い、いや、それなんだがな・・・・・・」

魔法使い「そんなことより早く行きましょう!! 間に合わなくなりますよ!!」

戦士「そ、そんなことだと!?」

「・・・待っててください。お姉様」

330:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 19:52:17 ID:UlHZTawg

_____
___
_

「こっちです。ここから上がれば処刑台に出るはずです」

魔法使い「なんでそんなこと知ってるんですか? や、やっぱり何度も此処へ・・・」

「ち、違いますよ!! ただ、こちらからとても強い魔力が感じられるのです」

魔法使い「え? そんなのわかるんですか!?」

戦士「・・・・・・そうか、君は僧侶なのか」

僧侶「はい。その通りです」

魔法使い「へぇ。僧侶さんってそんなのわかるんですか。すごいですね」

『皆の者!! 集まったか!!』

戦士「っ!! まずい!! 処刑が始まってしまう!!」

魔法使い「そ、そんな!! 急ぎましょう!! 僧侶さん!!」

僧侶「はいっ!!」

331:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 19:58:37 ID:UlHZTawg

兵長「今からこの犯罪者の処刑を行う!!」

僧侶姉「・・・・・・」

兵長「罪状は勇者を擁護するような発言、王国への批判、及び我らが王への殺人未遂罪だ!!」

ザワザワ

兵長「このような悪質な犯罪者を生かしておいていいものか? 否!! この行為は決して許されるべきではない!!」

ソウダソウダー!!

兵長「よってこの者は死罪とする!!」

ワアアアアアア!!

兵長「・・・さて、罪人よ。何か言い残したことはないか?」

僧侶姉「・・・・・・貴方達は騙されているわ。このままでは苦しむのは貴方がたよ」

兵長「貴様・・・まだそんな事を!!」

フザケンナー!! ビュッ

僧侶姉「痛っ!」ガッ

ソウダソウダー!! ビュ ビュ ビュ

僧侶姉「くっ・・・・・・」ガッ

332:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:03:41 ID:UlHZTawg

兵長「静粛に!! さて、では処刑に移る!! 罪人よ、来い!!」

僧侶姉「このままでこの国も・・・・・・あなたたちも・・・・・・」

兵長「黙らんか!!」ドスッ

僧侶姉「がはっ!!」

兵長「貴様ら!! この者を処刑台まで連れていけ!!」

「「はっ!!」」

兵1「ほらっ、さっさと歩け!!」ゲシッ

僧侶姉「うっ!!」

僧侶姉(あぁ・・・・・・駄目・・・・・・)

僧侶姉(このままではこの国は滅びてしまうわ・・・・・・)

僧侶姉(神よ・・・お願いです・・・どうにかこの国をお助けください・・・)

僧侶姉(ごめんね・・・僧侶・・・)

僧侶姉(不甲斐無いお姉ちゃんを許して・・・・・・)

僧侶「ま、待ってください!!」

333:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:09:48 ID:UlHZTawg

僧侶姉「そ、僧侶!!」

兵1「なっ!! お前らは!!」

兵2「何故ここにいる!!」

戦士「死神様がまだ死ぬ運命じゃないと言っていたからかな」

兵長「き、貴様ら!! 何しに来た!!」

魔法使い「無論、その人を助けるためですよ!!」

僧侶「お姉様を解放してください!!」

僧侶姉「駄目よ僧侶!! 来てはいけないわ!!」

僧侶「嫌です!!」

僧侶姉「このままではあなたも死んでしまうわ!!」

僧侶「嫌です!!」

僧侶姉「良い子だから言うことを聞きなさい!!」

僧侶「嫌ですっ!!!!」

僧侶姉「僧侶!!」

僧侶「もう・・・嫌なんです・・・ただ言うことを聞くのが良い子だというなら・・・・・・私は良い子になんてなりたくないです!!」

334:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:15:31 ID:UlHZTawg

僧侶姉「・・・僧侶」

兵1「ちっ!! 始末してくれる!!」スチャ

兵長「待て!!」

兵1「し、しかし兵長!!」

兵長「私が相手をする」

兵1「なっ!!」

兵2「へ、兵長直々にですか!?」

兵長「あぁ。少しは骨がありそうだからな。貴様らはその女を断頭台へ!!」

兵1・2「「は、はっ!」」

戦士「なっ!! 待てっ!!」ダッ

兵長「行かせやしない!!」ブンッ!!

戦士「くっ!!」

キンッ!!

兵長「貴様の相手はこの俺だ。逃がしはしないぞ」

335:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:20:38 ID:UlHZTawg

戦士「そうか・・・。だったらさっさとケリを付ける!!」

兵長「出来るものならな!!」ブンッ

戦士「ふんっ!!」ブンッ

キンッ

兵長「ほう・・・。これを受けるか・・・」

戦士「何を。止まっているかと思ったよ」

兵長「ハッハ!! 随分大口を叩く!!」

戦士「あぁ。誰かのが伝染ってしまったようだよ」

兵長「だが、これは受けきれるかな!!」スンッ

戦士「なっ、早い!!」

グサッ

戦士「かはっ・・・!!」ボタボタ

魔法使い「せ、戦士さん!!」

僧侶「か、回復魔法!!」キュイン

戦士「はぁ・・・はぁ・・・助かったよ、僧侶ちゃん」

336:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:25:02 ID:UlHZTawg

兵長「一撃で死ななかったか。そこは褒めてやろう」

戦士「ま、まだまだ!!」

兵長「ふんっ!!」ブンッ

戦士「がっ!!」ザクッ

兵長「たぁ!!」ブンッ

戦士「ぐっ!!」ズバッ

兵長「たああああああああああああああああああ!!」ブンッ

ブシャッ!!

戦士「がああああああああああああああああああ!!」ボタボタ

僧侶「か、回復魔法!!」キュイン

戦士「ぐっ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

兵長「・・・なんだ、こんなものか?」

魔法使い「そ、そんな・・・。戦士さんがこんな一方的に・・・」

337:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:31:56 ID:UlHZTawg

兵長「つまらん。時間の無駄だったな」

戦士「くっ!!」

戦士(くそっ!! 沈黙魔法が解けてれば!!)

兵長「もういい。準備は出来たか」

兵1「はい」

兵長「さっさとその女を処刑しろ」

兵1・2「「はっ!!」」

戦士「ま、待てっ!!」

兵長「ふんっ」ブンッ

戦士「がはっ・・・!!」ズバッ

兵長「雑魚は黙ってな。やれ」

兵2「はっ!!」

僧侶「ま、待ってください!!」

338:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:36:53 ID:UlHZTawg

兵長「それでは刑を執行する。紐を切れ」

兵1「はっ」

スパッ

ゴウッ!!

魔法使い「だ、駄目です!!」

僧侶「待って!! 待って!! 神様!! 神様!!」

僧侶姉「・・・ごめんね・・・僧侶。情けないお姉ちゃんでごめんね・・・」

僧侶「お、お姉さまああああああああああああああああ!!」

ドオオオオオンッ!!

339:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:43:23 ID:UlHZTawg

僧侶「あっ・・・あっ・・・そんな・・・」

戦士「また私は・・・誰も救えなかったのか・・・」

僧侶「神様・・・・・・・・どうして・・・・・・・・・」

兵1「へ、兵長!! あの女が居ません!!」

兵長「何っ!? どういうことだっ!!」

ザワザワ

僧侶「・・・・・・えっ?」

兵長「ふざけるな!! どこへ消えたというのだ!!」

魔法使い「・・・!! 皆さん!! あれっ!!」

勇者「ここだ、馬鹿共」

魔法使い「ゆ、勇者様!!」

340:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:47:58 ID:iOBzbWnk

僧侶「お姉様・・・・・・・・・お姉さまあああああああああああああ!!」ダキッ

僧侶姉「・・・・・・ごめんね・・・心配かけて」ナデナデ

勇者「うむ。眼福眼福」

戦士「勇者…君ってやつは…」

兵1「き、貴様は……勇者!!」

ユ、ユウシャ!? ザワザワ…

勇者「おう。昨日振り。いい夢は見れたか?」

兵2「ふ、ふざけるな!!」

魔法使い「勇者様!! 来てくれたんですね!!」

勇者「ああ。煙草吸おうと思ったら火無くてな。いやあ、参った参った」

魔法使い「…クスッ。今の私は魔法が使えませんよ?」

勇者「だからちゃんと状態異常を直す薬草も持ってきたっつうの。ほら、お前ら食え」

魔法使い「ですからそれはそういう使い方じゃないですって!!」

341:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:52:08 ID:iOBzbWnk

戦士「しかしよく買えたな、この街で。しかも金も無いのに。あ、まさかわざわざ他の街で買ったのか

勇者「いんや、この街の店からかっぱらってきた」

戦士「なっ!?」

魔法使い「はあああああああああぁ!? 何してるんですか!?」

ザワザワ

店妻「あんた!! 店の鍵閉めなかったのかい!!」

店主「い、いや!! ちゃんと閉めたぞ!!」

魔法使い「犯罪ですよ!! ていうかどうやって閉まってる店から物取ってきたんですか!!」

勇者「ピッキングセットでちょちょいと」

魔法使い「何やってるんですかああああああああああああああ!!」

戦士「あぁ…なんて事を…」

勇者「いいじゃねえか。どうせ俺らは脱獄犯なんだし。今更罪の一個や二個変わらんだろ」

魔法使い「あぁ……もう目眩が……」

勇者「なんだ貧血か? ついにあの日が来たのか? 今日は赤飯か?」

魔法使い「とっくに来てますよ!! ってそうじゃないです!!」

342:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 20:58:08 ID:iOBzbWnk

兵長「貴様ら…舐めおって…」

勇者「ばーか。舐められる方が悪いんだよ。舐められたくなかったら強くなんな」

兵長「だったらここで叩き切る!!」

勇者「ばーか。秒で終わらせてやるよ」

戦士「待て、勇者!!」

勇者「あん? なんだよ?」

戦士「…そいつは私にやらせてもらえないか」

兵長「ふんっ。散々やられといて今更なにを」

勇者「あぁ、いいぞ」

兵長「ふっ。さっきの戦いを見てないからそんな即決できるのだ。あれだけ一方的な戦いだったのによくそんなことが言えるな」

勇者「本人切っての希望を無下にするわけにゃいかねえだろ。俺は意思を尊重するタイプだからな」

魔法使い「……本音は?」

勇者「楽できるならそれでいい」

魔法使い「ですよねー」

343:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:03:22 ID:2Ms0.yQg

勇者「まっ。お前はそいつと戦ってろよ。俺は昨日の恨みをここで晴ら

兵1「ふんっ。恨まれる筋合いなどない」

兵2「侵入者には当然の裁きだろ」

勇者「ふっざけんな!! テメエのせいで何時間煙草吸えてねえと思ってんだ!! ブチ殺すぞファッキン!!」

魔法使い「う、うわ…。滅茶苦茶怒ってますよ勇者様…」

兵1「まあいい。昨日同様早々に終わらせてやる」ジャキ

勇者「そりゃこっちのセリフだ。さっさとぶちのめしてやるよゴミ共が。さっさと煙草吸わせろ」

兵2「だったら行かせて貰うぞ!!」ダッ

勇者「おうおう、国の犬がキャンキャン吠えてら。いいぜ、来いよ。戦士はさっさと親犬潰しとけよ」

戦士「あぁ。任せろ」

兵長「何度やっても同じ結果だがな」ジャキ

戦士「それはどうかなっ!!」ダッ

魔法使い「み、皆さん頑張ってくださーい!!」

魔法使い(…あれ? 私役立たず?)

344:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:09:19 ID:2Ms0.yQg

兵2「だあああ!!」ブンッ

勇者「ばーか、当たらねえっての。移動魔法を取り戻した俺は無敵なんだよ」ヒュン

兵1「だったら!!」

勇者「唱えさせるかよ。移動魔法」ヒュン

クルッ

魔法使い「あぁ!! また二人して後ろを!!」

兵1「沈黙…」

勇者「どこ見てんだタコ。目付いてんのかよ」

魔法使い「あ、あれ!? 移動してない!?」

兵1「なっ!!」

勇者「ハッタリだ馬鹿」スパッ

兵1「がっ!! まだま……zzz」

兵2「お、おい何寝てんだよ!!」

勇者「いい子は寝る時間だよ。オメエも寝てろ」スパッ

兵2「うっ……ば、ばかな…zzz」

345:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:14:55 ID:2Ms0.yQg

勇者「はい、お掃除終了。こいつらに起きられても厄介だし豚箱にでもぶち込んでおくか」ヒュン

魔法使い「ず、随分あっさり倒しましたね……」

勇者「こんなモブキャラに時間かけてられるかよ」

魔法使い「そのモブキャラにやられてたじゃないですか…」

勇者「人の目は前を見るためについてんだ。過去なんざ振り返っても仕方ねえんだよ」

魔法使い「よく言いますよ。未だに煙草付けるのに業火術使ったことを言うくせに」

勇者「それより後ろ見てみろよ」

魔法使い「えっ!?」クルッ

勇者「バカが見るー」

魔法使い「なんなんですかああああああああああああ!!」

勇者「いいから戦士の方を見ろよ」

魔法使い「あっ!!」

346:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:21:55 ID:vQfroqlQ

戦士「はああああっ!!」ブンッ

兵長「くっ!!」キンッ

戦士「まだまだ!! 隼斬り!!」ヒュンヒュン

兵長「ぐあっ!!」スパッ

戦士「たああああっ!!」

兵長「ぐうっ!! さっきより随分いい動きではないか」キンッ

戦士「そりゃ彼の前で格好悪いところ見せれないからな」

兵長「それはそれは……残念だったな!!」ブンッ

戦士「がはっ!!」スパッ

魔法使い「せ、戦士さん!!」

僧侶「か、回復ま」

戦士「やめろ!!」

僧侶「えっ…

戦士「済まない。1対1の真剣勝負をさせてくれ」ボタボタ

兵長「ふんっ…。それで勝負になるのかな…」

347:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:27:06 ID:qti2KCBQ

戦士「これで勝てないようなら魔王にはカスリ傷も与えられないだろ」ボタボタ

兵長「違いない」

戦士「だから私は…負けるわけにはいかないのだよ!!」ダッ

兵長「そうか…。君のような兵が欲しかったものだ」ダッ

戦士「それは無理な注文だな!!」ブンッ

兵長「それは残念だな!!」ブンッ

キンッ!!

戦士「はああああああああああ!! 辻斬り!!」スン!!

兵長「……居合斬り!!」スッ

ズバッ

戦士「が……はっ…!!」ボタボタ

魔法使い「せ、戦士さん!!」

僧侶「そ、そんな……」

兵長「ふっ…。勝負あったようだな」

戦士「…………あぁ。そうだな」ボタボタ

348:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:31:44 ID:qti2KCBQ

戦士「………私の勝ちだ、兵長よ」ボタボタ

兵長「……見事だ、戦士よ」フラッ

バタッ

魔法使い「か、勝ったんですか…」

勇者「あぁ。そのようだな」

魔法使い「や、やった!!」

勇者「まっ、こんなやつに負けるようだったら置いてくつもりだったがな」

魔法使い「ゆ、勇者様!!」

僧侶「と、兎に角回復しなくては!!」キュイン

戦士「…あぁ。ありがとう、僧侶ちゃん」

僧侶「こ、こちらの方にも」キュイン

勇者「やれやれ、聖職者は優しいこった。夜は激しいんだろうけどな」

魔法使い「最低です!! 勇者様!!」

僧侶「……あ、あぅ////」

僧侶姉「…すみません。助けて頂いて」

349:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:36:50 ID:5iTqP6is

勇者「おっ!! そいつも可愛いからもしかしたらと思ったけどやっぱりお姉さんも綺麗だな。バインバインだし」

僧侶姉「あ、あらあらー

魔法使い「勇者様のバカ!!」

戦士「すまない…。彼はちょっとな…」

勇者「なんだよ。可哀想なやつを見る目で見やがって。殺すぞ」

魔法使い「と、兎に角助かってよかったですよ!!」

僧侶「本当にありがとうございます。なんとお礼を申し上げたらいいか…」

勇者「だから一発で」

魔法使い「いい加減にしてください!!」

ガッ

勇者「…あん? 何すんだよガキ」

魔法使い「わ、私は何もしてな…あ、痛っ!!」

フザケルナ-!! ザイニンガー!!

戦士「くっ!! 何をする!!」

勇者「ほう……。俺に石を投げつけやがったな…愚民どもが……」ピクピク

350:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:40:53 ID:5iTqP6is

勇者「おいこら愚民ども!! テメエら誰に向かって石投げつけてやがんだ!!」

「黙れ!! そいつらも処刑しろ!!」「そうよそうよ!!」「ふざけるな!! 何が勇者だ!!」

勇者「…そうかそうか。そんなに殺されてえか、死に急ぎやろう共。だったらお望み通り殺してやるよ!!」

「出来るもんならやってみろ!!」「そうだそうだー!!」

勇者「ほぉ……。おい、テメエら。死神と呼ばれた男を知ってっか

「死神ってあの…」「100人を殺したあの殺人鬼か?」「それが一体どうしたんだよ!!」

勇者「知ってんなら話がはええ。それが俺だ」

「…え?」「で、でも捕まったんじゃ!!」「だ、だがここも脱走した男だぞ、こいつは!!」「と、ということは!!」

勇者「あぁ。テメエら良く石なんか投げれたな。殺人鬼に向かってよ!!」

「あ、あ…」「こ、殺される…」「み、皆逃げろ!!」

勇者「ブッ殺されたくなかったらここから消えな!! さもねえと皆殺しだ!! ヒャハハハハハハハハハ!!」

キャ、キャアアアアアアアアアアアアア!! ニゲロ!! コロサレルー!!

勇者「必死に逃げな愚民がああああああ!! 群れねえと何もできねえクズ共があああああ!! 顔バレなきゃ何でも出来ると思ってるクズ共がああああああ!!」

ウワアアアアアアア!!

351:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:44:41 ID:5iTqP6is

僧侶「」

魔法使い「そ、僧侶さん氷ついてますよ…」

戦士「そりゃ初めてあんな姿見たら失神もするよ…」

僧侶姉「す、すごい方なのですね、勇者様って…」

魔法使い「あの人は違う意味でですがね…」

シーン

勇者「ちっ。尻尾巻いて逃げ出しやがったかクズ共が。残ったやつ全員皆殺しにしてやるつもりだったのによ」

魔法使い「勇者様の場合本当に出来るのが怖いです…」

戦士「楽しそうに笑いながら皆殺しにしてる勇者が頭に浮かぶよ…」

僧侶姉「あ、あはははは」

352:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:49:16 ID:5iTqP6is

勇者「まあいい。さっさとこんな気に食わねえとこ出んぞ」

戦士「そうだな。あまりいい気分でもないしな」

勇者「っと、その前にヤることことヤらんとな。どうです? お姉さんも一緒に

僧侶姉「え、えっと~」

魔法使い「勇者様!!」

「馬鹿ね。人の国でこんなに暴れて無事に出れると思ってるのかしら

勇者「あん?」

353:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 21:55:13 ID:jg0IP6PY

魔法使い「ゆ、勇者様!! もしかしてこの国の王様じゃないですか!?」

戦士「まさか女王だったのとはな…」

僧侶「あ、あれは…」

僧侶姉「勇者様!! 気をつけてください!! あれは魔物です!!」

魔法使い「えぇ!?」

戦士「そ、そんな。どっから見ても人間にしか見えん…」

僧侶「ですがあれからはとても強力な魔力を感じます!!」

勇者「おい、お前。何で俺が移動魔法を使えることを知ってんだよ」

女王「そんなの決まってるじゃない。魔王様がおっしゃってたのよ」

勇者「…なに

魔法使い「魔王……」

女王「魔王様は全知全能なの。だから貴方達のことなんて何でも知ってるの」

戦士「そ、そんなまさか…」

勇者「おいおい、プライバシーの侵害だぜ? 俺のサイズまでバレてるっていうのかよ」

魔法使い「心配するべき点はそこじゃないですよ!!」

354:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:00:21 ID:9TqvZpgU

勇者「まあだったら。魔王もバカだな」

女王「…なんですって

勇者「だってそうだろ? わざわざ負けるってわかっててお前を送り出してんだ。残念だったな。お前は人柱だ。いや、魔物柱か

女王「あら、馬鹿ね。負けるのは貴方がたよ。そんなこともわからないのかしら」

戦士「言わせておけば…!! 勇者行くぞ!!」ジャキッ

勇者「本当ならこんな街滅びてもいいからさっさと先に行きてえんだがな…。俺は今ムシャクシャしてんだ。加減は出来ねえぞ?」スッ

女王「加減なんていらないわよ。本気で来たところで貴方方は私に傷一つつけれないのだから」

魔法使い「舐めないでください!!」

女王「あら、一番の役立たずが何を言ってるのかしら」

勇者「全くだ。それは大いに賛成だ」

魔法使い「なっ!! だ、だったら私の強さを見せてあげますよ!!」

女王「そう? 無駄だと思うけどね」

魔法使い「くっ!! 行きます!! 業火術!!」ゴウッ!!

女王「だから言ってるでしょ無駄だって」

355:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:05:19 ID:9TqvZpgU

女王「じゃぁ。私の技を見せてあげるわ。水術!!」ザバッ

魔法使い「えっ!!」

シュン

戦士「か、かき消され

魔法使い「そ、そんな…」

女王「うふふ、残念ね。火と水の相性くらいわかるでしょ? 貴方は何もできないの、わかる

魔法使い「うっ…」

戦士「ちっ!!」

勇者「おい、余裕ぶっこいてる場合か?」ヒュン

女王「なっ!?」

魔法使い「ゆ、勇者様!!」

戦士「いつの間に!

勇者「さっさと死にな。糞ババア」

ズバッ

356:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:10:56 ID:Iz77Lfnk

戦士「や、やったか!?」

魔法使い「流石勇者様!! 移動魔法があると別人ですね!!」

女王「なんてね。効かないわよ」

魔法使い「えっ!?」

戦士「そ、そんな馬鹿な!? 完璧に捉えたはず!!」

勇者「ちっ。テメエ体まで水かよ」ヒュン

女王「あら、気づくのが早いわね。流石勇者ね」

戦士「な、なんだと!?」

女王「そうよ。だから私には剣も通らない。言ったでしょ? 傷一つつけられないって」

魔法使い「そ、そんな…」

戦士「一体どうすれば…」

358:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:17:01 ID:Iz77Lfnk

女王「まっ。残念だけど諦めて。もういいかしら? 私もう飽きちゃったのよ」

戦士「ま、まだだ!!」

女王「ふーん、そう。でも無駄よ」

戦士「やって見なくてはわからないではないかっ!!」ダッ

勇者「馬鹿っ!! 無駄に突っ込むな!!」

女王「ふぅ、馬鹿ね。水術!!」ザバッ

戦士「なっ!! ガハッ!!」ブシャッ

魔法使い「せ、戦士さん!!」

僧侶「っ!! 回復魔法!!」キュイン

戦士「くっ。僧侶ちゃん、助かったよ」

僧侶「いえ、大丈夫です!!」

女王「ふーん、厄介ね、その子。その子から潰しましょうか」

戦士「ばっ!! やめろ!!」

女王「やめろと言われてやめるバカがいるかしら。水術!!」ブワッ!!

戦士「避けろ!! 僧侶ちゃん!!」

359:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:21:48 ID:Iz77Lfnk

ブワッ!!

僧侶「あっ!!」

戦士「くっ!! 間に合わない!!」ダッ

僧侶姉「さ、させないわよ!!」ガバッ

僧侶「お、お姉さま!!」

魔法使い「お姉さん!! そのままだとお姉さんが!!」

僧侶姉「…いいのよ、この子に助けてもらった命だもの。この子の為に使わないと」

僧侶「お姉さま!! やめてください!!」

僧侶姉「……いいのよ、僧侶。貴方はちゃんと生きて。私の分もしっかりね」

僧侶「お姉さま!! 離してください!!」

僧侶姉「……神よ……どうかこの子をお守りください……」

僧侶「お姉さまあああああああああああああああああああああ!!」

僧侶姉「…神のご加護がありますように」

ブシャッ!!

360:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:26:12 ID:Iz77Lfnk

勇者「馬鹿が……。居るか居ねえかもわからねえ神なんかに頼ってんじゃねえよ……」ボタボタ

僧侶「ゆ、勇者様!!」

僧侶姉「勇者様!! 何故!!」

勇者「いやぁあまりにもエロい体してるからもう我慢できなくてよ。つい抱きついちまったぜ…。いやぁ、想像通りいい体だったぜ。柔らかくてな。俺のは硬くなっちまったがな……」ボタボタ

僧侶「そ、そんなことより回復しなくては!!」

勇者「いや、こんなもん唾付けときゃ治るっての。それにもう魔力もねえんだろ。とっときな」ボタボタ

僧侶「き、気づいてらしたんですか!!」

勇者「あぁ。勇者様は全知全能だからな…」ボタボタ

僧侶姉「勇者様……」

勇者「おい、お姉さまよ。神なんかに頼ってんじゃねえよ。この世には神も仏もいねえんだよ。救いの手なんか差し出してくれる優しい神なんか存在しねえんだよ。…居るのは人の死、不幸を喜ぶ死神だけだ」

僧侶姉「……」

勇者「だから願うんだったらこう願うんだな」

勇者「死神のご加護がありますようにってな」

361:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:31:37 ID:ErwXaweM

女王「あら、随分ボロボロになったわね、勇者。そんな怪我で何ができるのかしら?」

戦士「勇者!! 大丈夫なのか!!」

魔法使い「そうですよ勇者様!! 大人しく回復してもらったほうが!!」

勇者「うるせえな、お前ら。いいから見とけっての」

戦士「ま、まさか何か作戦が!!」

女王「ほう。それは面白い」

勇者「あぁ。目ん玉くり抜いてよく見てな」ヒュン

魔法使い「え? ステージから降りて何するんですか?」

勇者「すいませんでしたああああああああああ!!」バッ

僧侶「え、えぇ!?」

魔法使い「な、なぁっ!?」

戦士「ど、土下座!?」

362:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:36:57 ID:ErwXaweM

女王「…なんの真似かしら、勇者」

勇者「今まで大変んなご無礼を!! どうか私の命だけはお許しください!!」

魔法使い「な、何してるんですか勇者様!!」

勇者「馬鹿野郎!! 勝目なんかあるわけないだろ!! 何もできねえんだぞ、こっちは!!」

魔法使い「で、ですがっ!!」

女王「…ふーん。随分諦めが早いのね。でも私のことをババア呼ばわりして許されると思ってるのかしら」

勇者「申し訳ございません!! 好きな子には意地悪したくなるタイプです故!!」

戦士「な、なっ」

勇者「その潤った肌、水のように透き通った肌!! 素晴らしい限りでございます!!」

女王「あら、それは皮肉かしら

勇者「滅相もございません!! 気分を悪くされたのならば申し訳ございません!!」

女王「ふーん。まあいいわ。そこまで言うなら許してあ・げ・る」

勇者「ありがとうございます!!」

戦士「お、お前と言うやつは…っ!!」

363:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:44:20 ID:ErwXaweM

女王「貴方方は良いのかしら? 泣きつくなら今のうちよ?」

戦士「誰が…!! くそっ!! 見損なったぞ勇者!!」

女王「あれ、だったら私に勝負を挑むというの? 馬鹿な子ね!!」

戦士「黙れ!! 喰らえ!! 魔人斬り!!」ブンッ

女王「だから無駄だと言ってるでしょ」バサッ

戦士「クッ!! 捕らえれない!!」

魔法使い「そ、そんな…」

僧侶「何か手はないんですか…」

勇者「あぁ!! 流石女王様!! 素晴らしい!!」

勇者「なんていうかと思ったかよ糞ババア!!」ヒュン

364:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:51:32 ID:ErwXaweM

女王「なっ!!」

ダバアアアア!!

魔法使い「こ、これは!?」

戦士「大量の砂!?」

勇者「何が透き通った肌だよ馬鹿が!! 水なんだから当たり前だろタコ!! むしろ背景が透けてるわ!! ボケっ!!」

戦士「そうか…。ステージから降りたのも砂に直接触るため…」

僧侶「な、なるほど…」

魔法使い「あっ!! 土が茶色くなっていく!!」

勇者「おうおう、土に染み込んでいってるな」

女王「勇者貴様……。ふんっ、この程度の砂……、すぐに抜け出してやるわ……」

勇者「遅えんだよ、ババア。やっぱり年取るとトロイな」

女王「何だと……!!」

勇者「さて、これでもう当たんだろ。なぁ?」

勇者「魔法使い」

魔法使い「はいっ!!」ゴオオオオオオ

365:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 22:58:17 ID:qti2KCBQ

女王「ば、馬鹿!! やめなさい!!」

勇者「バーカ。やめろって言われてやめる馬鹿がどこにいるんだよ」

女王「私が悪かった…!! だから…命だけは…!!」

勇者「うるせえよ、タコ。さっさと消えな」

女王「魔王様…!! お助けください…!!」

勇者「残念だったな。お前は犠牲になったんだよ。魔王の情報収集のな」

女王「そんな……魔王様……魔王様……」

勇者「やれ、魔法使い」

魔法使い「はいっ!!」

魔法使い「業火術!!!!」ゴウッ!!

女王「ああああああああああああああああああ魔王様ああああああああああああああああああ!!」

366:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:03:04 ID:qti2KCBQ

魔法使い「やったんですか…

勇者「あぁ、そういうこと……」フラッ

戦士「ゆ、勇者!!」

僧侶「か、回復魔法!!」キュイン

勇者「うっ…はぁ助かった…。貧血なのに叫びすぎたぜ…」

魔法使い「全く…。無理しすぎなんですよ、勇者様は…」

勇者「うるせえよ、クソガキ。お前の火力が足りねえのが悪いんだろうが。ていうかそろそろ氷術か雷術くらい覚えろや」

魔法使い「う、うぐっ……」

戦士「ま、まあ勝ったからいいじゃないか」

魔法使い「そ、そうですよ!!」

勇者「甘やかし過ぎなんだよ、お前は」

僧侶「…ふふっ」

「ああああ!! なんてこった!!」

勇者「あん

367:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:10:08 ID:CrL8e3FM

街人1「女王様が死んでしまったらどうやって水を集めればいいんだ!!」

街人2「この国はもう終わりだ!!」

僧侶姉「それはこれから皆で湖でも探して…」

街人1「もう水は一滴もないんだぞ!! 湖探す前に干からびちまうよ!!」

街人2「そうだ!! それも全てお前らのせいだ!!」

僧侶姉「そ、そんな……」

魔法使い「酷すぎます!! 僧侶さん達はこの国の為に!!」

勇者「だが実際にこれで水がなくなったのは事実だ。俺らが女王を殺ったからな」

戦士「しかしこれは国のためにも!!」

勇者「まっ、別に俺はこの国がどうなろうと知ったこっちゃねえからな。さっさと行こうぜ」

魔法使い「で、ですがっ!!」

僧侶「……そうですね。行ってください」

魔法使い「そ、僧侶さん!! ですが!!」

僧侶「勇者様のおっしゃる通りです。貴方方は目的があるはずです…。それなのにここまでして頂いてむしろ感謝しきれないほどです。ここから先は私たちの問題で

魔法使い「僧侶さん……」

368:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:16:58 ID:RnVdh31g

勇者「そういうこった。国の在り方まで干渉してどうすんだよ。そんなの自分らでどうにかしな。文句ばっか言って何もやらない国民が悪いんだよ。生きたきゃ働け」

戦士「……うん、そうだな」

魔法使い「……そうですね。怠けることばかり覚えても仕方ないですもんね」

僧侶「はいっ。ですから皆様方は魔王を倒してください。私には祈ることしかできませんがどうかご無事で」

勇者「神に祈っても仕方ねえよ。祈るなら」

僧侶「死神様に…ですよね?」クスッ

勇者「そういうこっ

戦士「そうか…では行くか。僧侶ちゃんもこの国の為に頑張ってくれ」

僧侶「はいっ! ありがとうございます!!」

ポツポツポツ

魔法使い「…え? 雨…

僧侶「……え

369:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:21:39 ID:RnVdh31g

街人1「あ、雨だ…」

街人2「な、なんで砂漠に雨が…」

僧侶姉「これは……」

ザアアアアアアアアアアアア!!

勇者「おうおう、土砂降りだなこりゃ」

戦士「な、何故一体雨が!?」

魔法使い「あっ!! 勇者様が土を飛ばしたところに水が溜まっています!!」

僧侶「ゆ、勇者様……」

戦士「こ、これも勇者の仕業なのか!?」

勇者「はぁ? 天候まで支配出来るわけねえだろ。知らねえよ、たまたまだろ」

街人1「恵の雨だ…。恵の雨が降ってきた!!」

街人2「おぉ神よ!! 感謝します!!」

勇者「けっ、都合のいいやつらだぜ。普段信じてもいねえくせに都合のいい時だけ神を信じやがって」

370:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:27:45 ID:RnVdh31g

僧侶「…これも勇者様のおかげなのですね。感謝致します」

勇者「だから言ってんだろ。俺は関係ないってな。むしろ感謝するならガキにするんだな」

魔法使い「え? わ、私ですか? 何でですか

勇者「自分で考えな、バカ」

魔法使い「ちょ、ちょっとどういうことですか!?」

勇者「おらっ、行くぞ」

魔法使い「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!!」

戦士「私にもわからんが…まぁいいか。たまにはわからないことがあっても」

僧侶「そうですね。世の中はわからないから楽しいのですよね」

戦士「そうだな…。じゃぁ、僧侶ちゃんも達者で」

僧侶「はいっ。本当にありがとうございました!!」

戦士「あぁ。ではな。おいっ、待ってくれよ、勇者!!」ダッ

371:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:34:34 ID:RnVdh31g

兵3「おい、待ちな、勇者」ザッ

勇者「おっ、これは見張りさんじゃねえか。お目覚めかい

魔法使い「なっ!!」

戦士「くっ!!」ジャキッ

兵3「おいおい、構えるな、物騒なやつらだな」

魔法使い「何しに来たんですか!!」

兵3「けっ、酷いやつらだな。折角お前らの物持ってきてやったってのに」

魔法使い「…え

勇者「おいおい、いいのかよ。国の兵士がそんなことして。女王様に裁かれんぞ

兵3「だーれが殺したんだよ。誰が」

勇者「なんだ、知ってんのか」

兵3「そりゃな。国中の噂になってるからな」

勇者「やれやれ、噂ってのは怖いな」

兵3「全くだ。お前は身にしみてると思うけどな」

勇者「おっしゃる通りで」

372:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:40:24 ID:V4SOOYcs

兵3「まっ、なんにせよ俺はあんたに感謝してるよ。女王様を殺してくれてありがとよ」

勇者「いいのかよ、そんなこと言って。ばらすぞ」

兵3「持ってきてやったんだ。チャラにしてくれや」

勇者「しゃーねえな」

兵3「まっ、これで物流も元に戻るだろ。あとはオアシスでも見つかりゃ文句なしだな。女王じゃなくなったことで捕まるやつも減るだろうし俺の仕事も減って楽になるしな」

勇者「そっちが本音だろ」

兵3「ばれたか

勇者「そりゃな」

兵3「こりゃ参ったね。流石勇者様。全知全能だこっ

勇者「あぁ。毎朝5時に南側向いて3回お祈りしな」

兵3「起きれりゃな」

魔法使い「い、いつの間にこんなに仲良くなってたんですか…」

戦士「男の友情というのはわからんな…」

373:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:44:00 ID:V4SOOYcs

兵3「まっ、達者でな」

勇者「そっちこそな」

兵3「あ、そうそうあとな」コソッ

勇者「なんだよ」

兵3「魔王倒して女寄ってきたら何人か回してくれよ。使い回しでもいいからよ」コソッ

勇者「お前妻いるんじゃねえのか

兵3「男だから仕方ねえだろ

勇者「…バレないようにしろよ」ニヤッ

兵3「あぁ。噂は怖えからな」ニヤッ

魔法使い「二人共すっごく悪い顔してます…」

戦士「どうせロクでもないこと話してるんだろうな…」

勇者「まあ考えといてやるよ。じゃあな」

兵3「あぁ。死ぬんじゃねえぞ、死神様よ」

勇者「誰に言ってやがんだ、バカ」

374:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:50:29 ID:jetjaVrc

僧侶姉「…僧侶」

僧侶「はい、なんですかお姉さま」

僧侶姉「僧侶はいいの? 彼に着いていかなくて

僧侶「……いえ、この国を立て直さなくちゃいけませんからね」

僧侶姉「…行きなさい」

僧侶「…え、ですが」

僧侶姉「この国は私がどうにかするわ。だから僧侶は自分のやりたいことをしなさい。今までずっと我慢してきたんだから」

僧侶「…で、でも」

僧侶姉「……私ね、嬉しかったのよ。ただ言うことを聞くのが良い子だというなら私は良い子になんてなりたくないって言ってくれたとき。やっと本音を言ってくれたんだって」

僧侶「……」

僧侶姉「そんなに私が頼りないかしら? 私じゃこの国を任せられない

僧侶「そ、そういうわけでは!!」

僧侶姉「だったら行きなさい。助けて頂いた分働いて来なさい!!」

僧侶「お姉さま……。はいっ!! 分かりました!!」

376:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:56:23 ID:jetjaVrc

僧侶姉「うん、それでいいのよ。……でもね、最後にお願いがあるの」

僧侶「…? なんですか、お姉さま

僧侶姉「それ!!」

僧侶「えっ??」

僧侶姉「……最後くらい、お姉ちゃんって呼んでよ。……貴方はそう思えないかもしれないけどね」

僧侶「そ、そんなことありません!! 私はずっとずっと……」

僧侶姉「……だったらお願い、聞いてくれるかしら?」

僧侶「……はいっ!!」

僧侶「お姉ちゃん!! ずっとありがとう!! 私……行ってくるね!!」ダッ

僧侶姉「……えぇ。いってらっしゃい。自慢の妹」

僧侶姉「……さて、私も頑張らないとね!!」

377:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/07(水) 23:59:39 ID:jetjaVrc

僧侶「勇者様~!!」トテトテ

勇者「……あん?」

魔法使い「あ、僧侶さん!!」

戦士「おや、どうしたんだ?」

僧侶「わ、私もご一緒に旅させてください!!」

勇者「はぁ?」

魔法使い「なっ!! またライバル出現ですか!?」

戦士「ま、まぁ確かに回復役がいてくれると楽にはなるが…」

勇者「俺は別に構わねえがいいのかよ? この国はよ?」

僧侶「はいっ!! …お姉ちゃんがいるので大丈夫です!!」

勇者「……そうかよ。だったら勝手にしな」

僧侶「…はいっ!!」

魔法使い「あぁ…また女の人が増えてしまいました…」

戦士「まあ楽しくなりそうだからいいじゃないか」クスッ

378:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/08(木) 00:03:01 ID:8jqrNzIw

僧侶「皆様もよろしくお願いします」ペコッ

魔法使い「…そうですね!! よろしくお願いします!!」

戦士「あぁ、よろしく頼むよ、僧侶ちゃん」

勇者「いいからとっとと行くぞ。さっさと雨宿りしたいしな」

魔法使い「そうですね…。びちゃびちゃですよ、もう」

勇者「下がか

魔法使い「死んでください!!」

僧侶「そうですね。では雨宿りついでに約束を果たしましょうか、勇者様」

勇者「……あん

魔法使い「…………え

僧侶「やはり約束はしっかり果たさなくてはダメですよね…。不束者ですがよろしくお願いします」ペコッ

勇者「ばか。あれは助けた場合だろ? お前が勝手に助かったんだ。約束なんてねえよ」

僧侶「いえ、それでも私の気が済みません」ニコッ

勇者「……いや、まぁ、お前が良いって言うならいいけどよ」

379:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/08(木) 00:04:40 ID:8jqrNzIw

戦士「こ、これは強敵が現れたな…」

僧侶「初めてなので優しくしてくださいね////」テレッ

勇者「お、おう…。いや、でも待て、今日は疲れたしゆっくり寝たいっていうか」

僧侶「勇者様は寝たままでも大丈夫です//// わ、私が////」

勇者「あ、いや、そうじゃなくてだな…」

魔法使い「……で

僧侶「……はい

魔法使い「そんなの絶対駄目ですうううううううううううううううう!!」

394:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/08(木) 21:37:19 ID:35XD8Fwo

戦士「はあああああああああああああ!!」ズバッ

龍「ぎゃおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

ズドーン!!

戦士「はぁ…はぁ…やったか

魔法使い「……みたいですね」

僧侶「うぅ……やっと倒せました……」

戦士「僧侶ちゃん本当に助かったよ……。君のおかげで大分戦いが楽になった……」

魔法使い「とは言ってもかなり長期戦になりましたけどね……」

僧侶「はい……。私ももう魔力がありません……」

戦士「本当にお疲れ。いい活躍だったよ」

魔法使い「そうですね。薬草買わなくていいんでお金もかからないですしね・・・」

僧侶「皆様のお役に立てているなら光栄で

魔法使い「ええ!! 素晴らしい活躍ですよ!! ……それに比べて」

勇者「ん? 終わったのか?」スパー

魔法使い「あなたは何をしてるんですかあああああ!!」

395:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/08(木) 21:43:02 ID:vae/X9ho

勇者「いやだって鱗硬いじゃん。俺のナイフが通るわけないじゃん。移動魔法で飛ばすのも勿体ないじゃん」

魔法使い「だからってもうちょっと何かあるじゃないですか!! なんであなた一人煙草吸ってるんですか!!」

勇者「手持ち無沙汰で」

魔法使い「あぁ…私たちの頑張ってる中この人は……」

勇者「いいじゃねえか、倒せたんだし。結果オーライ」

戦士「君は全く…。本当に掴みどころがない男だな…」

勇者「下に掴むところはあるけどな」

戦士「掴んでいいのか?」

勇者「遠慮しときます」

僧侶「ま、まあまあ。今まで勇者様に助けて頂いてばかりだったのでたまにはいいじゃないですか」

勇者「おぉ。僧侶。お前だけだ、俺をわかってくれるのは」

戦士「はぁ…。しかしこれだけ長い間居るのに勇者のことを全然知らないな。私たちは」

魔法使い「…………」

396:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/08(木) 21:48:07 ID:vae/X9ho

勇者「まっ、お疲れさん。今日はさっさと宿屋行ってゆっくり休もうぜ。なんたってもうすぐ魔王城だからな」

戦士「そうだな…。気づけばそんなところまで来たのだな…」

魔法使い「長かったような…短かったような感じですね…」

僧侶「そうですね…」

勇者「なんにせよお前らと旅するのも明日で最後だな」

魔法使い「……あ」

戦士「……そうだな。そうなるのか」

僧侶「……なんだか寂しいですね」

勇者「おいおい、何湿気た面してんだよ。もうこんな辛い思いしなくて良いんだぜ。あとは寝て起きるだけで生活が保証されんだ。そんないいことはねえだろ」

魔法使い「それはそうですけど……」

勇者「もう硬いベットやテントで寝ないで済むんだ。これ以上ない幸せだぜ?」

戦士「……それはそうだが」

勇者「だったらいいじゃねえか。ほら帰んぞ。掴まれ、お前ら」

魔法使い「……はい」

勇者「うっし。んじゃ帰んぞ。移動魔法」ヒュン

397:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/08(木) 21:54:45 ID:vae/X9ho

_____
___
_

勇者「はい、到着。便利だね、こりゃ」ヒュン

僧侶「本当ですね。他の冒険者さん達はさっきの道を引返していたのかと思うと相当苦労なさったのでしょうね」

勇者「本当にな」

戦士「…良し。それじゃぁ必要な物を揃えて宿屋に行こう」

勇者「そうだな。さっさと買い物済ませようぜ。煙草もねえしな」

戦士「やれやれ、本当に君は。もうすぐ魔王城だというのに緊張感のないやつだ」

勇者「今更気取ったって仕方ねえだろ。俺は俺なの。俺らしく生きるの」

戦士「はいはい」

魔法使い「…………」

勇者「あん? なんだガキ? 元気ねえじゃねえか?」

魔法使い「……あ、いえ。何でもないで

僧侶「お疲れなのでしょう。沢山歩きましたしね」

勇者「やれやれ、体力のないガキだな」

398:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/08/08(木) 21:58:17 ID:vae/X9ho

戦士「今日何もしてない君には言われたくないだろうさ」

勇者「うるせえな。向き不向きがあるだろ。今日は偶々相手が悪かったんだよ」

僧侶「まあまあ。ほらっ、買い物に行きましょう。お店閉まっちゃいますよ」

勇者「そうだな。おい、ガキ。ちっとは根性見せな。買い物くらいできんだろ」

魔法使い「……はい。そうですね。行きましょう」

勇者「うっし。じゃあ俺は煙草買ってくっからお前ら他の物頼んだぞ」

戦士「全く君は…」

僧侶「まあまあ。ほら、行きましょう。魔法使いちゃん」

魔法使い「…はい」

_____
___
_ 

 

勇者「死神のご加護がありますように。」その3へ続く

 

元スレ:勇者「死神のご加護がありますように。」