4年くらい片想いしてた初恋の話をする

1: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 00:40:37.27 ID:dENxnsuZi
特にオチはないけどよければ聞いてくだしい。

 

2: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 00:41:47.97 ID:Po4OexMM0
おう話したまえよ

 

3: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 00:43:35.89 ID:K4eUaVm10
おいや

 

4: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 00:46:13.28 ID:dENxnsuZi

>>2
あざす!聞いてくれい

1だけどIDかわったりしてないよね、スレ立て慣れてないんで遅いかも。

スペック?

自分
当時高1女
芸能人は一番よくてサトエリ、あとは大木ボンドに似てるとか言われたことある

相手
当時高3男
全校が注目するほどのイケメン
バスケ部

こんなもんでしょうか、足りなかったら言って

 

5: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 00:47:02.74 ID:YR/Cqy/E0
聞いてやんよ

 

6: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 00:51:24.17 ID:dENxnsuZi

出会い?というか私が一方的に一目惚れしたのが入学して一ヶ月たったくらいの球技大会。
男子バスケの観戦してたときコートに輝くばかりのイケメンがいた。
動きでバスケ部だってことはすぐわかった。

バスケ男子フェチの私大興奮。
腕、手フェチの私大興奮。

 

9: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 00:55:20.19 ID:dENxnsuZi

>>3
>>5
よく来てくだすった!

ソッコー球技大会のパンフレット?しおり的な冊子で学年クラス名前を特定した。

「ドゥフフww大森先輩(仮名)ね、把握ww」

大森先輩を観察する日々が始まった。

 

8: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 00:54:13.78 ID:fKdOcyJf0
はいはい美人だね。

 

11: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:04:12.08 ID:dENxnsuZi

>>8
サトエリはおっぱいしか似てないと思う。
ライアーゲームの福永とかもよく言われるよ!

まあ観察といっても、廊下ですれ違った時とか体育の体育の授業で見かけたときに内心キャーキャーしながら眺めてた程度で、その時点では好きとかではなかった。
目の保養的な。
背高くて少し猫背で、いつも眠そうな気だるげな感じだった。
わりと1人でいることが多かった。

それと、私は軽音楽部に所属してたんだけど、部内にものすごく可愛い女の先輩がいた。
小さくて色白で細いのにぷにぷにで、笑ったときに見える八重歯がめちゃ可愛かった。
男子からも女子からも好かれるタイプだったと思う。

私的に、この2人が自分の中での好きなタイプ男子部門女子部門それぞれ一位だった。

 

10: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 00:57:18.39 ID:oBcTg6go0
おっ、面白そうだなー!

 

12: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:10:52.76 ID:dENxnsuZi

>>10
ありがと、がんばるわ

そしてある日、大森先輩と可愛い先輩(あみ先輩とします)が付き合ってるらしいと友だち伝いに聞いた。

正直興奮した。
ええええどんだけ美男美女カップルだよおおお!よろしい、結婚したまえ!!!って感じだった。
もう誰が見てもお似合いの2人。
背の高い大森先輩と小さいあみ先輩。両方の持つふわふわした雰囲気も、もうこれ以上ないってくらいベストマッチしてた。

大森先輩を観察する日々が、憧れ先輩カップルを観察する日々に変わった。

 

15: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:18:50.58 ID:dENxnsuZi

しかし秋も終わる頃、またしても友だちから2人が別れたらしいと聞く。
わりとショックだった。あんなにお似合いだったのに…。

2人を別々に観察する日々に戻った。

そんなただ見てるだけの毎日が続き、12月。
三年生は当然受験シーズンである。
あまり先輩たちを学校で見かけなくなった。

そして冬休み前日。
その日は校内の大掃除とかで授業もなく、私は友だちとさっさと掃除を済ませ雑談したていた。
ふと窓の外に目を向けると、大森先輩が男子の先輩と2人で裏にはのベンチに座ってるのが見えた。

 

13: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:12:04.83 ID:JxohQbSA0
イイハナシダナー

 

14: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:13:06.24 ID:q4bcp2mE0
おもしろかったぞ

 

17: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:23:56.02 ID:dENxnsuZi

>>13
>>14
おいおいまだ終わってねえぞい!
つか話的には始まってもねえぞい!!
もうちょいお付き合いくださいな。

友「1、チャンスじゃない?」
私「え何が?」
友「アドレス聞いてみなよ!今フリーらしいし!」
正直とまどった。
大森先輩とは会話どころか存在すら知られてないのに、いきなりアドレス聞くなんて不審者だと思われるだろ…。
友「大丈夫だよー!もし断られてもどうせ卒業していなくなるんだし!駄目元で!」

行きなよ、いいよの押し問答の末、友だちについて来てもらい先輩のところへ向かった。

 

16: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:20:58.92 ID:WKprWiBIO
甘酸っぱい?

 

18: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:29:24.57 ID:dENxnsuZi

>>16
私としてはかなり甘酸っぱいと思う。

私「あのー…。すいません」
先輩「…はい?」

緊張して死にそうだった。

私「えーと、あの、あ、あ、アドレス、教えてください…!」

うわあ我ながら超唐突。案の定、え?って顔してるし。
こりゃしんだなと思った。

先輩「…あー。いっすよ」

うえええええええい!!!!

 

19: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:35:17.33 ID:dENxnsuZi

信じられなかったけど素直に嬉しかった。
まじかよこんなイケメンなのに私にアドレス教えてくれちゃうわけ????

私「えっ、あ、本当ですか!じゃあお願いします…!」
先輩「あ、はい」
しかし携帯を出さない大森先輩。
じっとこちらを見ている…。

私「あの…」
先輩「え?」
私「アドレス…」
先輩「はい、いっすよ」
私「えっ」
先輩「えっ」
私「赤外線…おなしゃす…」
先輩友「おい携帯だせよ大森www」
先輩「あそっか!」

大森先輩は天然であった。

 

21: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:40:53.17 ID:dENxnsuZi

初メールは緊張した。
男の子とメールなんてほとんどしたことなかったし、なんて送ればいいんだろう…。

さっきは突然すみません!
はじめまして、1年の●●(フルネーム)といいます、よろしくお願いします。

とりあえず無難な感じで送った。
返事はわりとすぐきた。

大丈夫だよ、よろしくね。
名前なんて読むの?

ここから大森先輩と毎日メールする冬休みが始まった。

 

20: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:39:04.80 ID:KQFp25XHO
イケメンで天然とかモテるに決まってる

 

22: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:47:38.25 ID:dENxnsuZi

>>20
モテモテでした。
学校で知らない人いないくらいのイケメンだったし。

他愛もない内容を毎日メールした。
好きな音楽、趣味、進路のこと…。
大森先輩は美容師を目指していて、専門学校に進学が決まってた。
そして、駅近の美容室でバイトしてた。
どんだけシャレオツやねん、と思った。
大森先輩のことを知れば知るほど、もっと
気になっていった。
気づいたら大好きになってた。

 

23: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:55:00.84 ID:dENxnsuZi

メールがくる度に嬉しくてニヤニヤしたし、こない時間は何度も携帯をチェックした。
とてもマイペースな大森先輩の自分ワールドに少しでも入り込みたかった。

ある日、バイト中のはずの先輩からメールがきた。

『先輩バイトじゃないんですか?』
『そだよー、今ねサロンのビラ配り中』

無性に会いに行きたくなった。

『私もいま▲▲駅にきてるんですよー!』
嘘だった。実際は家でパジャマだったけど、メール打ちながら超マッハで支度した。

『そうなの?じゃあビラもらいにきてー、さむいからさ』

私は電車に飛び乗った。

 

24: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:56:31.79 ID:dENxnsuZi
あ、人いるかな?
読みにくいとかあったらどんどん言ってください。

 

25: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:58:42.16 ID:YR/Cqy/E0
みてるよ

 

26: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:58:44.99 ID:VpO3xcCW0
居るよ~

 

27: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 01:59:37.04 ID:VVWdB5G60
見てますよー!

 

29: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:04:39.44 ID:dENxnsuZi

うえい、みなさんありがとう!
よしビシバシ書いてくぜ

先輩のビラ配りゾーンに着いたとメールした。

『おー、着いた?どこだろ?』

私の方が先に大森先輩を見つけた。

「ここここんにちはっ…!」

無言で私に手のひらを向けて、待ってのジェスチャーをする大森先輩。
もう片手で耳からイヤホンを外した。

「ごめんね、音楽きいてたから。今なんて?」

その仕草だけでかなりイケメンだった。

 

32: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:14:16.87 ID:dENxnsuZi

大森先輩はいつも通りの、何となく気だるげな独特の雰囲気だったけど、私は緊張とドキドキでテンパりにテンパってた。
勢いで来ちゃったはいいけどどうしよう、ビラもらってサヨナラとか流石におかしいよねでもなに話そう、ていうか私服かっけーやっぱりイケメンは違うわ、あわわわわ…!

そんな私の様子を察したのか、大森先輩が口を開いた。
「よかったらちょっと座って話さない?」
あなたが神か。

座ってといっても、一応先輩はバイト中なので店に入るのはマズイってことで、近くのベンチに座った。
座る前に大森先輩が自販機で温かい飲み物買ってたんだけど、「なんか飲む?」と私にも勧めてくれた。
今だったら「えーいいんすかwwじゃミルクティーでwwあざす!」とか言うところだけど、当時の私はおごってもらうことにとても抵抗がありお断りした。

「遠慮しなくていんだよー?俺がおごるなんてかなり珍しいんだから、このレアチャンスには乗っといた方がいいよー」
それでもお断りした私を残念に思う。

 

31: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:09:12.83 ID:VVWdB5G60
ビラ配りしながら音楽聞いてたの?

 

33: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:20:20.71 ID:dENxnsuZi

>>31
そのようでしたね。
突っ込んだら「いーのいーの」と笑ってました。

その時なに話したかは正直あんま覚えてない。
隣に座ってる大森先輩の存在そのものにドキドキしてたし、近いってことと、ついこないだまでただの憧れの人だった先輩とこうして2人で話せてることに舞い上がってた。
あとめっちゃいい匂いした。

大森先輩のお陰?せい?で、嫌いだったタバコの煙もそんなに嫌じゃなくなった。
高校生なのに、というのは考えないようにおながいします…。

会って話せたことで距離が縮まった気がして、もっともっと大森先輩を好きになった。

 

35: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:25:53.92 ID:qHz9Wa470
いいね

 

36: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:27:27.39 ID:dENxnsuZi

それからも毎日メールをやりとりした。
年も明け、1月。

当時、ティムバートンの映画スウィーニートッドが公開中で、バートン監督作品好きの私は気になってたんです。
大森先輩のmixiの日記に、スウィーニートッド見たいなーと書いてあるのを見つけた私は思わず1人でガッツポーズ。

誘うしかねえ。

思い切ってメールした。
一緒に見に行きませんか?と。

 

34: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:25:13.20 ID:elcgXPilO
9年片想いしてた俺も見てるぜ

 

37: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:34:00.83 ID:dENxnsuZi

>>34
9年とはすごい!一途って素晴らしいとおもいます。

いつも以上に返事が来るまでやきもきした。
携帯チェック→来てない→ベッドに携帯放るの延々ループとかしてたww

やっときた返事は。

『最近忙しいから難しいかもなあ~』

…。
今なら脈なしとすぐに判断する私も、当時は初恋ゆえにその言葉の真意を掴むことができなかった。

『じゃあいつひまですか?先輩に合わせます!』
ゴリ押した。
卒業まで時間がないという焦りもあった。

半ば強引に日程を決め、晴れて一緒に映画を見に行く約束を取り付けた。

 

38: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:37:56.56 ID:dENxnsuZi

当日。
事前におしゃれな友だちに選んでもらった服を着て、慣れない化粧も少しして、できる限りのおしゃれをして出かけた。
普段は遅刻魔な私だけど、その日は待ち合わせ時間10分前に着くように家を出た。

電車の中で先輩からのメールを受信。

『ごめん、待ち合わせ時間30分ずらしてもらえないかな?』

なんと先輩も遅刻魔だったのです。

 

39: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:44:33.61 ID:dENxnsuZi

結局、ずらした30分よりも遅れてきた大森先輩。
私は人を待つのは別に苦じゃないタイプなのであまり気にしてませんでした。

2人で並んで歩く。
最高にドキドキした。
人生初デート。しかもその相手が誰もが羨むイケメンの大森先輩。

端から見たらカップルに見えたりするのかなー!なんてベタなことを

先輩「どうだろね、1小さいから兄妹と思われてるかもよ?(笑)」

口に出てたようですね。

それからチケット売り場へ来て、そこで初めて衝撃の事実が発覚。
スウィーニートッドってグロシーンあるやん…。
何を隠そうグロとホラーが大の苦手な私。

私「すすすすいません大森先輩…。私グロいのだめなんです…」
先輩「え~~?」

とてつもなく申し訳なかった。

 

40: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:50:44.74 ID:dENxnsuZi

少し悩んだ末、大森先輩セレクトの陰日向に咲くに急遽変更してもらい、開演までマックで時間を潰すことに。

私はほんとはお腹すいてたんだけど、マックフルーリーしか頼まない大森先輩の手前、セットをガッツリ食らうわけにもいかず同じ注文をした。

席に着く時、さりげなくわたしが座ってから椅子につく先輩を見て感動したのを今でも覚えてる。
ただ当時の感動は「こんなことしてくれる人はじめて!」じゃなくて「男の人って優しいんだな~!」って感動だった。

マックのトレーの紙に落書きしたりして遊んだ。
字も絵も上手な大森先輩に更にときめいた。

 

41: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:54:37.28 ID:dENxnsuZi

開演時刻になり劇場へ移動、映画を鑑賞。
なかなかの感動ものだった。
少し涙ぐみながら隣を見ると、ボロボロ泣いてる先輩がいた。

先輩「…見られたくなかったんだけど」

男の人って泣くんだあ、と思った。

 

42: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 02:59:42.13 ID:dENxnsuZi

劇場を後にしたは良いものの、さてこれからどうしようかということに。
自分から誘っておきながら映画しかプランを用意していなかった私は困った。

先輩「どっか行きたいところとかある?」
私「えーと、うーん、あの、先輩は?」
先輩「うーんwじゃあとりあえず駅まで歩く?」

駅にはあっという間についた。
また唸る私たち。

私「あ、あのじゃあ、お散歩、しませんか」

大森先輩は散歩が趣味と言っていたのを思い出し、とりあえず提案してみた。

先輩「えっ?いいの!?」

散歩につきあってくれる人なかなかいないんだよーと言ってニコニコ歩く大森先輩は可愛らしかった。

 

43: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 03:09:01.18 ID:dENxnsuZi

歩いてる時も、大森先輩は必ず車道側にいてくれて、気遣い細やかだなーといちいち感動してた。
それから2~3駅分くらい歩いたかな?

学校のある駅まできた。

先輩「あ、ここまで来ちゃったらさ、せっかくだから。学校の裏の公園いったことある?」
私「ないですね」
先輩「景色きれいだからいってみない?」

コンビニで買い物して行くことにした。
当時、チョコレートまんにハマってた私は入店早々それを見つけて先輩に言った。
へー、って反応。

先輩「飲み物なに?ミルクティーでいい?」
ミルクティーを2本もってレジへ直行する先輩。

先輩「あと、肉まんとチョコレートまん1つずつお願いします」

つくづくイケメンである。

 

44: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 03:12:03.81 ID:dENxnsuZi

お金払います!荷物もちます!という私の声にもニッコリ優しく微笑んで、いいからいいから、と歩き出す先輩。

着いた先は公園の丘の上。
びっくりするほど夜景がきれいだった。

先輩「ね?来てよかった?」

切り株みたいな椅子に座って夜景を見ながら話した。

 

54: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 12:23:39.51 ID:j385rfXli

追いついたー

今のスペック聞いてもいい?
のちのち出てくるならそんときで

 

56: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 12:48:28.54 ID:dENxnsuZi
>>54
今のスペック
20歳になりました。
わりと最近の話なんだね!
他になんか付け足しほしかったら言ってください。

 

57: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 12:55:03.58 ID:dENxnsuZi

それから丘でしばらく話してたんだけど、大森先輩の携帯に着信が入った。

先輩「ごめん出ていい?」

ーうん、あーごめん。いくいく、うん。先始めてて。
先輩の口ぶりでこの後なにか予定があることが分かって、電話が終わってから聞いた。

私「すいません、もしかして人待たせちゃってます?」

どうやら地元の人たちと定期的にやってるバスケの日だったらしい。
ということで、解散することに。21時頃でした。
大森先輩は駅まで送ってくれた。
先輩がいなくなってたら寂しいので、振り返らなかった。

 

58: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:03:33.21 ID:dENxnsuZi

帰ってからも、その日のこと何回も反芻して心は阿波踊り状態。
慣れないヒールで何時間も歩いたのに足は全く痛くなかった。
恋()の力とはすごいものである。

もう大森先輩のことしか考えられないくらい大好きになってた。
メールは少し減ってたけど、変わらず優しい先輩。

学校で会っても挨拶できるようになって、周りの人には少し驚かれたりもした。
大森先輩は打ち解けると結構しゃべるし面白い人なんだけど、パッと見ではクールで無口そうな印象だからあまり部活以外の後輩から話しかけられることはなかったように思う。
私の学年の可愛い女子たち(うちの高校はレベル高かった)が大森先輩のこと話してたの聞いたことあったけど、やっぱり見てるだけって感じだった。

だから、部活の後輩でもない私が仲良くしてもらってることに少し優越感もあった。

 

59: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:07:23.94 ID:dENxnsuZi
もう好きで好きでしょうがなかった私は、2月に入って告白することに決めた。
知り合ってから2ヶ月も経ってない、デートも一回しかしてないという状況で。
今なら早まるなとぶん殴るところだけど、その時はもう言わずにはいられないって感じだった。

 

61: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:13:01.52 ID:dENxnsuZi

学校から帰ってきて、いてもたってもいられなくなり、メールした。

話があるからあってくれませんか。

大森先輩のバイトのあと、21時に学校の前で待ち合わせた。
寒さに悴む手、これから告白するんだという緊張。大森先輩を待つ時間は永遠にも思えるほどだった。
先輩は原付で来た。

 

62: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:16:15.45 ID:dENxnsuZi

先輩「ちょっと歩く?」

丘のある公園とは別の、少し離れた公園まで歩いた。
初めて来た公園でちょっとテンションあがった。
告白しに来たことを忘れたわけじゃなかったけど、何となく切り出しづらくてしばらく雑談が続いた。
結構話しこんでたと思う。

 

63: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:21:06.52 ID:dENxnsuZi

2~3時間ほど話したでしょうか。
ふと、どちらからともなくといった感じの沈黙が漂った。

ここか。

私「あ、あの…」
先輩「うん」
私「ええと、私、あの…」
先輩「…」

私「…大森先輩のことが好きです。付き合ってください」

顔が見れなくて俯いたまま言った。
目を瞑って返事を待った。
心臓はありえないくらいバクバクしてて、口を開けば飛び出しそうなほどだった。

 

64: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:27:01.19 ID:PtSrbPpbi
wktk

 

65: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:35:57.69 ID:dENxnsuZi

自分の爪先と大森先輩の爪先の間の地面を見つめた。
黙って返事を待った。
だけど、一向に沈黙は破られない。
あまりにも長すぎる。
不安になって思わず先輩の顔を見上げた。

泣いている…だと…。

驚いた。
え、なんで泣いてるの?あれ?脳内プチパニック。
涙を流すほどではないにせよ、あきらかに涙目で、泣くのを堪えている。

 

67: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:42:10.37 ID:dENxnsuZi

私「え…?」
先輩「…」

ずずっと鼻をすすり、先輩はやっと口を開いた。

先輩「…元カノ(あみ先輩)が、忘れられなくて…。今は誰とも付き合う気になれない。ごめん…」

何となく分かってた答え。でも、はっきり直接きくのはやっぱりこたえた。
一瞬にして胸の真ん中に穴がぽっかり空いた気分。
ショックとか悲しいとかいう感情じゃない。
ただただ、無。

 

66: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:37:54.30 ID:3o8nHDmA0
青春してるねー!!

 

69: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:51:50.30 ID:dENxnsuZi

>>66
高校時代はほんとに青春だった気がします!

私「そう、ですか」

なぜかこちらがいたたまれなくなって、再び俯いた。
目頭が熱くなった。
2滴、3滴。涙がパタパタと音を立てて落ちた。
漫画キャンディキャンディの「頭を下げてると水分まで下がってくるみたい!
」ってセリフを思い出した(状況全然ちがうけど)

とめどなく溢れた。嗚咽が洩れた。しゃくりあげた。

その時、私と大森先輩は30センチくらいの距離で向かい合って立ってたんだけど、私はなぜかその先輩の胸に俯いたまま頭を預ける形に寄りかかった。

先輩がどんな顔をしてるかは分からなかった。
だけど、大きな手が頭の上に乗ったのは分かった。
ゆっくり、優しく撫でられる感触に、余計に泣けた。

 

71: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 13:57:51.79 ID:dENxnsuZi

背の高い先輩の腰に遠慮しながらも軽く腕を回した。
後ろまでは伸ばさず、先輩の両脇あたりの服を軽く掴む感じね。
先輩は頭を撫でながら、そっと抱きとめてくれた。
細いのに筋肉のついた男の人の腕にぎゅっと抱きしめられて、不思議と安心した。
先輩の胸に顔をうずめるわたしの頭の上に、先輩の顎が乗るのを感じた。

考えてみると妙な状態ですね。
振られたのに抱き合うとかww

 

72: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 14:06:26.87 ID:dENxnsuZi

そのままどれくらい時間が過ぎたでしょうか。
私と先輩はどちらからともなく離れた。
自分の涙が治まってることに気づいた。

帰ろっか。
はい。

やっぱり先輩は駅まで送ってくれた。
ただ、泣いた顔を見られたくなかったので明るい所に出る前に、もうここで、と言った。

先輩「わかった。…ん?」
大森先輩が腕を広げて首をかしげた。
もう一度ぎゅっと短くハグをして、ありがとうございましたって呟いて走って改札を抜けた。

 

74: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 14:08:50.53 ID:dENxnsuZi

ホームに向かう階段をとぼとぼ登ってると、不意にバチンと音がして、電気が消えた。

??

下から駅員さんの呼びかける声がする。

駅員「もう終電いっちゃいましたよーー!」

え。

 

75: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 14:12:14.04 ID:n+qY6e430

 

83: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 14:29:25.90 ID:fsSLNrH30
追いついた!
いいなー青春だなー
何より>>1の書く文章が好きすぐるw

 

106: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 19:01:32.93 ID:dENxnsuZi

終電のがしたと知った私はもうパニック。
振られたショックとあいまって、泣きながら駅員さんに訴えた。

私「じゃあどうすればいいんですかあ~~(大号泣)」
駅員「どうすればと言われましても…。タクシー、とか」
私「そんなお金ありません~~!!」
駅員「とりあえず出てもらえますかね…」

いたいけなJKを見殺しにするとは許さんぞ駅員このやろう、と心の中で悪態をついて、途方に暮れつつさっき入ったばかりの改札を出た。

目の前には大森先輩が立っていた。

 

108: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 19:10:14.45 ID:dENxnsuZi

私「え…なんで、」
先輩「いやあ、電車あるのかなあって思って時刻表みてた」

私は泣いた。

先輩「なんとかするからちょっと待っててな」
そう言ってどこかに電話をかけはじめた先輩をぼんやり眺めていた。
いくらなんでも優しすぎるだろうと思った。

先輩「俺の先輩が車だしてくれるから、送るから少し待とう」
TSUTAYAに誘導された。

明るい場所で泣き顔見られたのと、終電のがした失態の恥ずかしさで軽く死ねた。
先輩はDVDとかCDの話をしてくれてた。

先輩「俺さあ、まだ仮免だから送ってやれなくてごめんなあ」

嬉しかった。
それから1時間くらい先輩の先輩の車を待った。

ふと、わたしは大森先輩に質問した。

私「もし、あみ先輩がヨリ戻したいって言ったらまた付き合うんですか」

当時の私をぶっ飛ばしたい。

先輩「んー…。まあそれはありえないから」

悲しそうに微笑む先輩がどこか痛々しかった。

 

109: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 19:15:44.76 ID:dENxnsuZi

到着した車に乗り込むと、先輩の先輩は2人いた。
2人ともイケメンだった。

先輩A「おーい、なに夜中に女の子つれまわしてんだよwww」
大森先輩「すいませんww」
先輩B「ごめんなー1ちゃん、こいつどうしようもなくて!」
私「いや私g」
大森先輩「先輩がた、お願いしまーっす!」

私の拙い道案内で、どうにか家につくことができた。

 

110: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 19:22:53.09 ID:dENxnsuZi

私の家は大通りから一本はいった細い道沿いにあるんだけど、大通りに車を停めて、大森先輩と私だけが車から降りた。

私「あ、もうすぐそこなんで大丈夫です」
先輩「うん、一応ね」
大森先輩は車から途方20秒ほどの我が家の前まで送ってくれた。

私「今日ほんとすいませんでした、迷惑かけちゃって」
先輩「気にしなくていいから。じゃあなー」
大森先輩は私の頭の上にぽん、と手を置いてぐりぐりーっと撫でてから、私に家に入るように促がした。

私が玄関の扉を閉めるその時まで、大森先輩は見守っていてくれた。

 

111: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 19:29:54.88 ID:dENxnsuZi

部屋で少し落ち着くと、色々な気持ちがぐるぐると頭の中で混ざった。

振られた悲しみ、振った相手にも優しい先輩、やっぱり好き、でも振られたんだ…。

とりあえずお詫びとお礼のメールを送った。
大森先輩の返信の内容は丁寧だった。

『今日はごめんな。好きって言ってもらって、そりゃ嬉しかったよ。これからも気まずくなったりしないで、お兄ちゃんみたいに頼ってくれたら嬉しいな』

こんな感じ。
普通は振られた方がフォロー入れるものかもしれないけど、私にはとても嬉しい言葉だった。

だけどやっぱり悲しくて、次の日は午前の授業をさぼった。

 

112: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 19:35:41.73 ID:dENxnsuZi

午後の授業は一応でたものの、思い出しては泣けてきて、必死に寝たふりで誤魔化した。
起こしにきた先生に泣き顔を見られた。
教室全体に響く声で、どうしてないてるんだ、大丈夫かと言われてぶっ飛ばしたくなった。

帰り道、前方に友達と歩く大森先輩の姿を見つけた。
少し泣きそうになるのをこらえて、背中をぽんと軽く叩いた。

私「大森先輩、さよならー!」
頑張って元気を装った。
先輩は少し驚いたような顔で「おー」と片手をあげてくれた。

足早に大森先輩の横をすり抜け、電車が被らないように帰った。

 

113: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 19:40:37.50 ID:dENxnsuZi

三年生は間もなく自由登校の時期に入り、
学校で先輩を見なくなったのは寂しい反面ほっとしていた。

バレンタインデーは一応用意したけど、先輩が学校に来なかったので渡せず終いだった。

卒業式まであと半月ほど、というところで私は先輩にメールした。

『卒業式、大森先輩のネクタイもらえませんか?』
(うちはブレザーでした)
『おお、まさか俺が後輩にそんなこと言われるとは思ってなかった。うん、いいよ』
嬉しかった。

 

114: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 19:53:01.22 ID:dENxnsuZi

そして迎えた卒業式当日。
卒業生たちは様々な色の髪の毛で参加していた。
校内で唯一の金髪だった先輩は、キレイにピンク色に染めてきていた。
メールで桜色にしたと聞いていた私はあまり驚かなかった。

ちなみに先輩はDQNではないです。
美容師目指してるだけあって、きれいな白っぽい金髪でした。
その前は長めの暗い茶髪におしゃれなふわふわパーマしてた。
どちらもとてもイケメンでした。

特に面白くもない卒業式が終わり、別れを惜しみ学校に居残る卒業生とは裏腹に、在校生はどんどん帰っていった。

わたしは大森先輩を待った。
卒業式はお昼で終わったのに、学校が普段おわる時間になっても先輩から連絡はこない。
不安になった私はメールをした。

『もうおうち帰っちゃいましたか?』
返信はすぐにきた。
『ごめん、まだいるよ』

わたしがメールを返そうと思った瞬間。

ガラッ。

少し息を切らせた大森先輩がドアを開けて入ってきた。
「待たせてごめんね」

私はその時自分の教室にいたんじゃなかったのに、場所を聞くこともなくすぐに来てくれた大森先輩はリアル王子かと思った。

 

115: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 19:53:06.27 ID:M/11/bWz0
先輩いい人すぎて惚れる

 

118: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 20:10:29.81 ID:dENxnsuZi
>>115
行動だけでもかっこいいのに、これがイケメンと来た日にはもう大変なこっちゃです

 

116: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 20:01:01.15 ID:dENxnsuZi

よく見ると、先輩の制服はすごいことになってた。
ブレザーの前のボタンはもちろんのこと、袖のボタン、果てはセーターのボタンまで何もかもなくなっていた。
ただひとつ、ネクタイを残して。

すこし緩んでいたネクタイをするりと解き、私に差し出す先輩。

「はい、これはちゃんと守ったよ」

ネクタイなんてみんな欲しいと言ったに違いない。
それを私のために断ってくれたと思うと、とても嬉しかった。

それから学校が閉まる時間までお喋りをした。
先輩の卒アルに寄せ書きも書いた。
よくお世話になったという保健室に一緒に寄って、初めてのツーショット写真も撮ってもらった。

いつもは裏門から帰る大森先輩。
なぜか私と同じ正門から出た。

私「あれ、こっちですか?」
先輩「まあ、最後だし」

先輩は駅まで送ってくれた。

 

117: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 20:08:56.35 ID:dENxnsuZi

改札前。これで本当に最後なんだと思うと寂しかった。
だけど涙は出なかった。

私「じゃあ、これからも頑張ってくださいね!」
先輩「うん。1も、俺がいなくてもちゃんとやるんだぞ」
私の名前を呼び捨てされたことにドキッとした。

最後だから私が見送りたかったのに、やっぱりその役目は先輩に取られてしまった。

こうして私と先輩は、同じ学校に通うことはなくなった。

end.

と思わせ、実はまだ続きます。

 

119: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 20:14:10.79 ID:dENxnsuZi
とりあえず区切りいいのでここで切ります。ちょっと仮眠とらせて…。
長くなって申し訳ないけど、もうしばしお付き合い頂ければと思います。
充電も危ういので、次の書き込みは年明けになるかも。
本当たまーーにでいいので、落ちそうであれば保守して頂けたら嬉しい!
ではよいお年を!

 

122: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 20:31:53.91 ID:fx34vIsp0
追いついた!
世界にはこんなイケメンがいるんだな…

 

127: 名も無き被検体774号+ 2011/12/31(土) 22:44:35.07 ID:50ocPWYM0
先輩かっこよすぎwww
惚れるwww

 

130: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 00:04:40.73 ID:IjMh1rh60
あけおめ!
保守

 

132: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 00:45:52.55 ID:fYzGORvn0
1まだ~

 

133: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 01:35:43.32 ID:ZBAeFAgeO
先輩いい人だな~

 

135: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 06:28:41.41 ID:zB6NYlXHi

あけおめ、ID変わったと思うけど1です。
レスたくさんついて嬉しいわい、ありがとうございます。

続きは卒業後からの話になります。

余談ですが、振られたあとだかに大森先輩に言われたことがあった。
私があみ先輩と同じ軽音楽部で担当パートも同じだったこと、それから私とあみ先輩は下の名前が一文字違いなんだけど(例えば先輩があみなら私がまみ、みたいな)、そういういくつかの偶然の共通点に驚いたらしい。
見た目は全然似てないんだけど、なんか重ねるところあったのかなあ、と今では思います。

 

136: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 06:53:19.27 ID:zB6NYlXHi

続き

卒業式から1週間ほど過ぎ、絶賛失恋気分満喫中の私もなんとなく日常を取り戻さなきゃと思いはじめていた。
もう大森先輩に会うことはないんだし。
などとセンチメンタルに浸っているところへ一通のメールを受信。

『よ、元気かい?頼みたいことがあるんだけど』
差出人は、冬休み中に最も名前を見た相手。
学校のロッカーに忘れ物をしたから代わりに取ってくれないかという内容だった。

午前で学校が終わる日の午後、大森先輩のジャージを届けるために待ち合わせた。

先輩「悪いねえ。あ、ご飯食べたかい?」
ファミレスで昼食を取ることにした。
同じものを注文し、おいしく頂いた。
平日の昼下がりのファミレスは、私たちを長居させるのには丁度いい場所だった。

私と大森先輩は会うといつもよく喋ったと思う。
先輩は話が上手で、将来のことなど熱いことも割と話してくれたし、私の話もよく聞いてくれた。悩み事などには新しい切り口でのアドバイスをくれたりもした。おすすめのバンドを教えあったりもした。
私は先輩の新しい面を知る度に嬉しかった。

ちょっとトイレ、と言って先輩が席を立った。
なかなか帰ってこない。
どうしたのかなーと気にしつつ、前日の寝不足が祟ってか少し眠くなってきた私はテーブルにうつ伏せて目を閉じた。

意識を手放しかけたその瞬間に、携帯が震えた。

『窓の外、見て』
外の景色に目をやると、右手に煙草の煙を燻らせて片方の口端だけで微笑む先輩がいた。

大森先輩はいつもやることとさりげなさとタイミングが絶妙だと思う。

 

137: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 07:00:31.83 ID:zB6NYlXHi
一服を終えて戻ってきた先輩は、彼もまた眠かったのでしょう、さっきの私のようにテーブルにうつ伏せて寝てしまった。
起こすのも悪いなと思い、そっとしておいた。
普通は2人で会ってる時に相手が突然寝はじめたらイラっときそうなものだけど、先輩の寝方は、なんかペットが自分の膝で寝てくれた時の様な許せちゃう感があった。
(もちろん惚れた弱み補正もあったと思う)

 

138: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 07:09:08.75 ID:zB6NYlXHi

30センチちかく身長差があるために普段は絶対にみることのできない先輩のつむじなどを見られて少し得した気分だった。
きれいにブリーチされた髪の毛の一際きれいに色が抜けている部分に思わず手が出た。
そっとつまんだつもりが、先輩を起こしてしまった。

先輩「…あー。寝てた…?」
大森先輩は高校時代からよく寝る人でした。
遅刻していない先輩を見たことはほとんどなかったといっても過言ではないでしょう。

ファミレスを後にして駅に向かった。

 

139: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 07:20:07.69 ID:zB6NYlXHi

因みに、ファミレスの支払いは先輩がしてくれました。
しかし、おごられ耐性のない私は自分のぶんのお金を渡そうと必死になった。
いいよーこれくらい、と笑う先輩も最後は私のしつこさに負け半分ほど受け取ってくれた。

先輩「その半分は帰りの電車賃」

定期だから電車賃なんていらないのに…。
またしても駅まで送ってもらい別れた。

完全に終わったと思った関係が、そうではなかったことの嬉しさに小躍りする勢いだった。

 

145: 忍法帖【Lv=6,xxxP】 2012/01/01(日) 13:45:28.60 ID:klCwo6VB0
先輩が何で振られたのか気になるな

 

153: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 19:19:04.63 ID:zB6NYlXHi
>>145
直接聞いたわけじゃないけど、あみ先輩にすぐ別の彼氏できてたところを見ると、そういうことみたいでした。大森先輩の方がイケメンだった。

 

155: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 19:39:33.28 ID:zB6NYlXHi

続き

ある日の昼休み、なんだか女子たちがざわざわしていた。
「ねえ、あれそうだよね?」
「ほんとだ~!」
何だろうなーと思っていると、メールを受信した。

『中庭』

4階の窓から中庭を見下ろすと、大森先輩がこちらに手を振ってくれた。

気もそぞろという感じで午後の授業を終え、先輩に会いにいく。
大森先輩はひとりではなく、他の先輩たちと来ていた。
他の先輩たちも、在学中は華やかな人たちだったのでやたら目立ってたのを覚えている。

先輩「車の免許とれたんだ」

先生や生徒に見つからないように、こっそり乗せてもらった。
うちの高校は制服で車に乗っちゃいけないという校則があり、隠れながらの乗車はなかなかドキドキした。

 

157: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 19:50:22.30 ID:zB6NYlXHi

そのまま少しドライブして、カラオケに行くことに。
かっいい先輩たちプラス自分というシチュエーションに緊張した。
しかしカラオケが苦手なわたし。
歌いなよとすすめられるも頑なに拒否した。
空気の読めなさにシラけかけたとき

先輩「いっしょに歌おうか」

2人が共通で好きなバンドの曲を歌った。
お陰で空気が悪くなるのを回避できた。

私が頼んだパフェをじっと見つめる先輩。

私「…たべます?」
先輩「いいの?」
隣から少し身を乗り出して口をあける先輩。
…待ってる。
爆発するかと思うくらいドキドキしながら、あーんてやつしてあげた。
にっこりする先輩の顔の素晴らしさに死ぬかと思った。

 

156: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 19:43:51.11 ID:neDVzFjZ0
校則冗談みたいな厳しさだなぅ

 

158: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 19:58:50.83 ID:zB6NYlXHi

>>156
全体的にはかなりゆるかったけど変なとこ厳しかったんですよね。

ひととおり遊んだ後、駅まで送ってもらい帰った。
その後も先輩はたびたび学校にきて車に乗せてくれることがあった。
大抵は他の先輩たちと数人で来ていたけど、たまに1人でくることもあった。
2人で歩いてるところを目撃され、私と大森先輩が付き合ってるという噂も流れはじめた。
ちょっと切なかった。

 

159: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 20:10:25.56 ID:zB6NYlXHi

2人でライブにいくことも増えていった。

はじめの頃、ライブ慣れしてない私を庇うように後ろから軽く抱きかかえるようにしてくれた先輩にときめいたりもした。
(今ではライブでそういう男女を見るとぶん殴りたくなります)

開演前の暇な時間に、不意に私のほっぺたの肉をつまんでぐにぐにしてくる先輩。
私の髪の毛を触ったり編み込みをはじめたりする先輩。
そういう行動にいちいちドキドキする自分が憎かった。

 

161: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 20:18:58.69 ID:zB6NYlXHi

当時、無料通話が売りだったウィルコムを持つのが流行っていた。
お互いにもっていた私たちは頻繁に電話した。
かけるのは、私からのときも先輩からの時もあった。
1時間や2時間の長電話なんてザラだった。

一度振られたからには諦めなければいけないと分かっていながら、なかなかできずにいた。

 

162: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 20:33:24.31 ID:zB6NYlXHi

あ、書き忘れていたんですが、そのとき先輩には新しい彼女が居たのです。
それは3月の終わり頃、先輩メールで知りました。
なので、そういう脈ありかと思える言動の数々も妹的存在ゆえと思ってた。
キープなどというものは考えるどころか思いつきもしなかった。

2人で遊んでる時に、一度だけ聞いたことがある。

私「私と遊んだりして彼女さんは気にしませんか?」
先輩「…あー。まあ大丈夫じゃない?」
心なしか先輩の表情が硬くなった気がしたので、以後その話題は出さないようにした。

 

163: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 20:36:45.74 ID:fYzGORvn0
切ないお。。

 

164: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 20:41:48.73 ID:zB6NYlXHi

そういう感じで、先輩とは卒業前より仲良くなっていった。
私は、もう吹っ切れて妹ポジションに収まった風を装っていた。
もちろん先輩にはばれてたと思う。

バイクの免許を取った先輩は、夜中に私の家の前まで会いに来てくれるようにもなった。
例えばCDの貸し借りや、ライブのチケット代のやり取りをするという理由で。そして私が会いたいと言えば会いに来てくれた。

 

165: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 21:08:22.44 ID:zB6NYlXHi

一度だけ、大森先輩が母に会ったことがある。

それは、私が門限を破ってしまった時。
前にも書きましたが、大森先輩はかなり時間にルーズなところがありました。
遅刻は日常茶飯事。
夜に先輩と待ち合わせてCDを借りる約束をしていたとき、先輩は大幅にも程があるほど遅れて来た。
車で来たので自宅まで送ってくれることになったはいいけど、案の定道に迷い日付も変わってしまった。

22時の門限を過ぎても帰宅せず連絡もない私の携帯には、母からの鳴り止まぬ着信がきていた。
門限があるのが子どもっぽくて恥ずかしかった私は、先輩に悟られたくないばかりに折り返すこともせず無視を決め込んでいた。

そうするうちに他の家族からも着信が入るようになり、いよいよヤバイと感じた私はついに電話を取った。

母「あんたなにやってんの」
その声色で、今回はガチだと悟った。
正直にわけを話し、謝った。

母「先輩の車で来るんでしょ?先輩にも一言挨拶するからそう伝えなさい」
仕方なくその旨を大森先輩に伝えた。
先輩は応じてくれた。

母は家の前の大通りまで出てきて待っていた。
車を停め、私が助手席のドアを開けた瞬間、母の怒りの鉄拳が飛んできた。
私は普段から悪いことをしたら殴られるという叱られ方には慣れていたので、そのビンタの力加減で、今日はそうでもないななどと安心していた。
ところがそれを見た大森先輩は少し慌てたらしく、急いで車から降りてきた。

先輩「こんばんは、初めまして。大森といいます。今日は僕のせいでこんな時間になってしまい、本当にすみませんでした」
私の隣で深く頭を下げる先輩。
母「そうですね。連絡のひとつも入れないうちの娘が悪いんだけど、一人娘なんで心配なんですよ。こんなこともうない様によろしくお願いしますね」
母の声のトーンはそこまで怒ってるようには感じなかった。

後で母の話を聞くと、先輩がちゃんと礼儀正しかったので許したという。
ただ、最初にシメておかないとナメられて今後も同じようなことが起こると思って、私と先輩の両方に対して敢えてあの様にしたということだった。
もちろん私はその後も散々シメられました。

 

166: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 21:15:34.23 ID:zB6NYlXHi

まあそういうことがあったので、先輩はわざわざ私の家まで来てくれるようになったのかもしれない。

秋になり、私の高校は文化祭シーズンを迎えた。
イベント大好きな私はかなり気合い入れて頑張った。
当日は彼女を含めた他の先輩たちと大森先輩も来てくれた。

大森先輩はそれはそれは人気で色んな女の子から写真を求められたりと、常に周りに人がいる状況だったので行きづらかった。
やっと話しかけに行ったときには、クラスの当番の時間になってしまったこともあり、挨拶と写真程度で終わってしまった。

大森先輩、新しい彼女、あみ先輩を見て、なんとも言えない複雑な気持ちだった。
大森先輩に群がる女子たちにもイライラした。

 

167: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 21:24:39.06 ID:zB6NYlXHi

私は、諦めなければと言い聞かせた。
振られたくせに未だに大森先輩のことで一喜一憂する自分に腹が立ったし情けなくて。

そういう気持ちがあって、だんだん先輩の前でも意味のわからない強がりを見せるようになった。
いつまでもお前の手のひらで大人しくしている私じゃないと、わざとツンケンしてみたりもした。
そして、全く気にする様子のない先輩に苛立ちを感じた。

 

168: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 21:33:24.54 ID:zB6NYlXHi

距離を置くことで、自然と諦められると思った。メールをやめてみたりした。
いきなり連絡がなくなったら気にしてくれるんじゃないかという打算的な考えもあった。
いつも耐えられずに連絡してしまう弱い私だった。

高3のことはあまり覚えてないんだけど、多分それなりにライブに行ったりとかはしてたんじゃないかな…。
というのも、高2高3と学校生活が楽しすぎて当時のことを遡ると友達との思い出ばかり出てきて先輩のことがあまり思い出せないんですね。

 

169: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 21:35:11.41 ID:UIs9BTYd0
切ないな

 

170: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 21:46:29.38 ID:zB6NYlXHi

そして私も遂に高校を卒業することになった。

依然、大森先輩への気持ちは残ったままだった。
高校三年間、1人の人を思い続けた自分を振り返った。
これで良かったのか。
大森先輩を好きにならなければ、他の人を好きになって彼氏とかもできて、もっと違う毎日があったのかもしれない。

でも。

こんなに誰かを想って涙を流すことも、考えるだけで胸が締め付けられるような気持ちになることも、悩み考え苛立つことも今までなかった。
大森先輩を好きになって、知らなかった感情にたくさん気づいた。
考え方や嗜好や自分のあり方や、その他恋愛以外でも私の生き方そのものに革命を起こすほど影響を与えてくれたのは大森先輩だった。
大森先輩がいなかったら、こんなふうに成長できなかった。

私が最初に好きになった頃の先輩と同じ年齢の自分は、やっぱりまだまだ先輩に敵わないと思った。

 

171: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 21:59:02.67 ID:zB6NYlXHi

高校を卒業した私は、専門学校に入学した。
美容ではないけど、似たような学科です。
自分でよく考えて決めた本当にやりたいことだけど、全く大森先輩の影響がないといえば嘘だった。

高校卒業をきっかけに、大森先輩のマイミクも外した。
連絡もあまり取らなくなったので、先輩がどうしてるのかほとんど分からなくなった。
友達から大森先輩がフリーターになったらしいと聞いた。
正直すこしガッカリした。
いい意味でプライドが高く、常に向上心と好奇心を持っていた大森先輩がフリーター。
残念な気持ちだった。

先輩にメールして、さりげなく聞いてみた。
本当だった。

 

172: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 22:13:24.39 ID:4mPRDAw30
イケメンだからですか!?
世の中イケメンが全てなんですか!?

 

176: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 22:34:50.78 ID:zB6NYlXHi
>>172
先輩は顔もかっこよかったですけど、やることとか中身がそれ以上に素敵だったと思います。

 

173: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 22:23:09.13 ID:zB6NYlXHi

それから、食事に誘った。

久々に会った気まずさも、おいしいものの力で次第になくなり、以前のように色々なことを喋った。
フリーターになったのも目標を失ったからではないと聞いて応援しようと思った。
久々に会って話して、少し忘れかけていた気持ちが戻って来てしまった。

夏の花火大会にいかないかと誘った。
さりげなく、2人で行くのを回避され何人かで行くことになった。

ああ、これはもう無理なんだと思った。
私がどんなに頑張っても、この人が私のものになることはないんだ。

 

174: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 22:27:59.33 ID:zB6NYlXHi

それから半年後、今から一年ほど前に、
もう一生だれかに恋することはないと思っていた私に、新しく好きな人が出来ました。
結局その人ともうまくいくことはなかったのですが、その人には申し訳ないけどやっぱり大森先輩を超える人は現れないんじゃないかなあと今でも思っています。
その新しく好きになった人も、自分の中から先輩の存在を消したくて頑張ったような気がしなくもないのです。

優れた容姿でも性格でもない私の初恋が大森先輩だったばっかりに、私の中の男性の基準は大森先輩になってしまったことは否めません。

駆け引きや意地や人の目なんて気にせず、ただただ純粋に“好き”という気持ちだけで行動できたかつての私を懐かしく思います。
もうあんな風にはできない。

全て終わったと、思い出を書くつもりで立てたこのスレのお陰で、また傾きかけてしまうくらい。
私はずっと過去に恋してるんでしょうか。
いつまでも。

 

175: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 22:32:27.59 ID:zB6NYlXHi

一応、これでおわりです。
思い出の脳内補完あり、多少ドラマチックに味付けしましたがほとんどフェイクなしです。

立て慣れないスレで書き溜めもなく、
誤字脱字だらけの分かりづらい文章にお付き合い頂いたみなさん、本当にありがとうございました!

 

177: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 22:37:15.14 ID:ojVm3O6J0
乙!
怒髪天好きに悪い奴はいない
そのうち良い人が現れることを願う!

 

178: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 22:42:17.37 ID:zB6NYlXHi
>>177
おー、ありがとうございます!
ちなみに怒髪天は、人おおかったのと50回転ズいきたかったのとで結局音漏れ聞く程度でおわっちゃっのよね…。
いつも集客数がキャパ上回るんだから、もっと大きいステージ用意しろやと思うの。

 

179: 名も無き被検体774号+ 2012/01/01(日) 23:56:34.87 ID:ROlwRcK30
ありがとう!とてもよかった!

 

180: 名も無き被検体774号+ 2012/01/02(月) 00:24:28.89 ID:5ZOyS8AhO
乙!
初々しい恋で、なんだか懐かしい気持ちになれたよ

 

186: 名も無き被検体774号+ 2012/01/02(月) 14:17:15.94 ID:lOOQTeoy0
なんか自分の恋と重なるところもあって
年明け前から見てたがありがとう、いい年越しになったよ

 

 

元スレ:4年くらい片想いしてた初恋の話をする