ゲーセンで出会った不思議なおっさんの話

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:17:58.57 ID:pNwNRdId0
俺:ニート、さえない男
毎日の休みや自宅警備の空きにゲーセンに行って格ゲーをやるのが好きだった
そこであった話を、ちょっと書かせて欲しい

 

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:20:38.70 ID:M2cCxmMNO
聞いてやろうぞ

 

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:20:45.59 ID:pNwNRdId0

その日は、もうメルブラはいっか…ってなって、アクアパッツアかLoVをやろうと思った。
LoVってのは、スクエニのアーケードのカードゲームでハマるとなかなか面白い。

でも金がかさむからあまりやらないんだけど、その日はやろうって決めた。
俺は筐体に座って、しばらくそのゲームのプレイに興じていた。

 

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:21:38.74 ID:pNwNRdId0
珍しく勝ちが続いた。そんなに得意なゲームじゃないんだが。
すると、俺の隣の筐体におっさんが座った。
LOVの人口的にも、ゲーセンではおっさんプレイヤーにしか出会うことはないから、
ちっとも驚かない、
「まあ別におかしいことはないよな」って思いつつ俺はゲームを続けていた。

 

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:22:37.29 ID:pNwNRdId0

自分のゲームが一段落すると、俺は隣のおっさんの方を見てみた。

ニット帽?っていうのかな、を深々かぶってて顔はよく見えなかった。
俺は「ハゲてんだなー」なんて思った。
そして、こういうとこで趣味の合うおっさんとか身近でいたらいいだろうに…
と半ば妄想していた。

 

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:23:11.69 ID:pNwNRdId0

しかし、おっさんは負けると独り言を言い出した。
「ふざけんなよ…!!」「ノーカン!ノーカン!!」
はたから見るとちょっと変な人なんだけど、俺はなんだかおっさんのことが気になりだした。

どういう気持ちで俺がそうなったのかは分からないが…

 

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:23:42.12 ID:pNwNRdId0

俺も最初は「まわりに聞こえるくらい独り言とか…ちょっとな…」
って思って印象は最悪だった。けどなんか気になった。

そうするとおっさんは早々とLOVから引き上げてメルブラをやりに行ったので
俺は気になりついていって彼女の試合を観戦してみる事にした

 

22: 忍法帖【Lv=5,xxxP】 2012/01/28(土) 09:26:01.37 ID:grNk/SL90
>>14
彼女?・・・ふふ

 

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:24:13.16 ID:M2cCxmMNO
アクパ始めたいがなかなか手出せないんだよな~

 

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:25:05.11 ID:pNwNRdId0

おっさんのスペックはすぐ分かるからちょい待ち

そうすると、おっさんその時使ったキャラは白レン。
そしてなかなかに強い。中級者くらいはありそう。
なんだろ、このへん知らない人は分かり辛いかもしれないけど、
白レン使いのおっさんとかロリコンだと思っちゃって引くんだよね。

俺は驚いて、「ほぉー…」と思ってじっと対戦するおっさんを見つめていた。

 

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:26:04.32 ID:pNwNRdId0

俺も見ていたせいか、数人の人だかりができて、おっさんがコンボを決めると
おっさんが「ブヒィ…」みたいなしょぼい奇声みたいのがあげるようになってたw

なんだろ、その時のおっさんはすごく輝いて見えていたよ。
でもおっさんはこのあと予想外の行動をとるんだよね…

 

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:27:09.12 ID:pNwNRdId0

さっき俺をボコボコにしたであろう、猛者プレイヤーとおっさんが当たって、
おっさんなら勝てるかも…と思ったけど負けちゃったんだよ。
けっこう惜しかったんだけど。

俺も「あー残念…」くらいに思って見てたんだけど
おっさんは顔を真っ赤にして明らかに暴れてるんだよね。
声はゲーセンなのに丸聞こえ。

俺は唖然とした。

 

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:27:58.43 ID:pNwNRdId0

おっさんはこの時ニット帽をとったんだけど、波平ヘアで顔真っ赤。
明らかにキレてる状態で店外の喫煙所とかありそうな方向に出ていったから
俺もなぜか無心で追いかけていた。

なんで追いかけてしまったのかが謎なんだけど。

 

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:28:42.51 ID:pNwNRdId0

店の端の割と静かな喫煙所っぽいところにおっさんはいた。
目を真っ赤にしていた。
というか、ニット帽かぶり直してたけど、顔がブッサクで困った。
多分一般的にはブサメン言われるタイプだと思うけど、俺はドキっとした。

俺は喫煙者だし、煙草を吸うふりをして、おっさんに話しかけようと思った。

さっきは、惜しかったですね…。

 

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:29:17.63 ID:pNwNRdId0

ふてくされてるかと思ったが、そんなことはなかった。
にっこりブサイクに笑うと、
「あぁ、見てたんですか、恥ずかしいです。わたしああいうとこだとつい必死になっちゃって…」
と笑いながら話してくれたのには驚いた。

恐らく、ゲーセンにいるって段階で、初対面の会話の壁ってのが数段なくなってるんだと思う。
お互いにゲーム好きだと分かってるし、ここで自然な会話が生まれたのはゲーセンだったからだと思う。

 

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:29:44.17 ID:tixmkckYO
ただのウザイオッサンじゃねーか

 

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:30:39.53 ID:28HCn+3H0
おっさんとのラブストーリーとか胸熱だな

 

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:31:02.60 ID:pNwNRdId0

そうすると彼女は面白そうに、
「煙草一本くれません?」と言ってきた。
俺「え、あ、吸うんですか?」
「吸わないけど、なんか見てたら…なんか」

この時点で薄々分かってたんだけど、おっさんはニートか童貞かハゲのいずれかだったw

 

40: 忍法帖【Lv=5,xxxP】 2012/01/28(土) 09:31:57.19 ID:grNk/SL90
もうヤケクソだな

 

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:32:40.23 ID:pNwNRdId0

しかし俺はといえば、高校卒業後即ニート、青春なし、家から外に出るのはジャンプを買うときだけ
という生活を送っていたため、おっさんと話すこと事態稀も稀で、舞い上がってた。

俺「じゃ、吸います?wキャスターってんですけど…ちょっと甘いかもですw」
「ありがとございます~!
すぅぅ…ゴホ!ゲホ!なにこれ苦しい…」
案の定涙目になっていた。

よろしくないことではあるが、俺はもうその時、
なんなんだこの人すごく面白いしきめぇって気持ちに取り憑かれていた。

 

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:33:37.78 ID:pNwNRdId0

煙草が初めてってことは…そんなに悪いかんじのおっさんではない。
まあ見た目からしてそうではあったが。

あと、なんか知らないけどやたらとキレる。
そこで数分格ゲー談義をしていたんだけど、すごくキレるんだ。
おっさんってこんなにキレるの?というかキレたおっさんってすごい。

そもそもこんな誰とも話せたことのない格ゲーの話を、
今ここで、初対面のおっさんとしているということが一番信じられなかった。

 

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:34:49.43 ID:pNwNRdId0

なんだかすごい打ち解けてしまって、あの喫煙所で一体何分話したろう。
そうなってくると、男としては「早く帰りたい」
という欲望が出てきしまう。
20~30分話した時くらいだったか

趣味の話になってて俺が言ったんだよ。
「ちょっとね、同人誌が好きで…」
ゲーセンにいたおっさんだし、こういうことにもちょっとは興味を示してくれるんじゃないか
なんて淡い想いもあったわけだが…
「同人誌?」
笑顔いっぱいだったおっさんが急に、すごく暗い顔になった。
「ま…その話はいいよ…」
「それじゃ、また…ゲーセンで会えたらいいね…

 

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:35:41.33 ID:pNwNRdId0

予想外だった。普通に別れるどころか、ほぼ喧嘩別れクラスの雰囲気の悪さで別れてしまった。
イラスト、ちょっとくらいはテンション上って話が膨らむかなと思ったんだけど…

もしかしたら、そういうのが嫌いな人だったのかもしれない、
そう思って俺は落胆した。

「一体おっさんは何だったんだろう…?」
ニット帽がハゲ隠しなのは覚えてる。でもそんな風貌でゲーセン来るなんて…
俺はすごい気になった。

 

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:36:34.65 ID:pNwNRdId0

いかんせん、俺が人間として少しでも甲斐性を見せるには同人誌しかなかった。
だって、それしかしてなかった…

それから数日経って、俺は再びゲーセンを訪れた。
おっさんはまた居た。
その日はLOVをやっていた。その日はなぜか野球帽。
でもそれもハゲ隠しなのがバレバレだった。

相変わらず不思議な人だなあ…と思いつつ
俺もおもむろに近くでLOVをプレイし始めた。

 

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:37:16.47 ID:pNwNRdId0

この時、様々な疑問が浮かぶ。

今日は平日だぞ。
俺はニートだからいいが。
おっさんはなんなんだ?
ニート?自宅警備員?
30歳くらいに見えるけど…
というか名前も知らないし。

悶々として、ゲームに集中できない。

 

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:37:49.37 ID:pNwNRdId0
LOVのおっさんの称号レベルをチラ見する。
やはり、俺よりやりこんでいる。
そして勝率も高い。明らかに俺より上級プレーヤー。
そして勝つと、
「ちょ、こいつよええw」と声を上げる。
相変わらずの奇人っぷりを発揮していらっしゃる。

 

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:38:10.32 ID:pNwNRdId0
ゲームが終わったところで、俺は肩を叩いて、ども、と会釈する。
「あ、来てたんだね~。ジュース買おうぜ~」
などと言い出す。もはやキャラが分からない。
馴れ馴れしいし、
本当に素の時は変な人なんだ。なんなんだこの人。
ますます気になる。

 

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:38:56.58 ID:pNwNRdId0

それから二日後、おっさんは俺と両親に見守られながらこの世を去った。
享年35歳。

最後は安らかに、眠りに落ちるようだった。

俺はしばらく式やその他のおっさんに関わることの整理で、忙しくなり、気が張った。
目の前で進行していく数々の出来事が、俺の脳をただただ通過していくだけだった。

 

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:39:16.26 ID:4htczlGE0
なんという急展開

 

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:41:05.40 ID:pNwNRdId0
彼女はおっさんに置換してください!

 

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:41:30.71 ID:bQ/wXfpo0
はやwwww
飽きたろ?

 

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 09:43:47.20 ID:pNwNRdId0

気づいていた人は大勢いると思うけど、
俺とおっさんは最初から最後まで「好き」という言葉を互いに
口にすることがなかった。なぜなのか俺にも未だに不思議なんだけど、

そんなこと口にしなくてもお互いが大切に想ってるって分かってたし、
一緒にいて共に過ごしてること自体がそういうことなんだから、
口にしなかったんだと思う。
言おうと思ったこともなかった。
誰かが磁石が惹きあうみたいって言ってくれたけど、それがすごくしっくりきた。

 

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/28(土) 10:00:24.10 ID:osERM0hg0
クッソワロタ

 

 

元スレ:ゲーセンで出会った不思議なおっさんの話